フリーゲージは四国新幹線の救世主となるか?

FGTの秘めたる可能性

多度津駅に向かう途中、高速走行するFGTとすれ違った。あちゃー。多度津駅にはもういないのか。でも、いずれ坂出から多度津に再びやってくるはずだ。

多度津駅の窓口で駅員さんにスケジュールを聞いてみたら親切に教えてくれた。次に多度津にやってくるのは約40分後だという。駅周辺をぶらぶらしていたら、あっという間に時間が過ぎた。

E3系ベースとは聞いていたが、印象はまったく違った

到着時間が近づいたのでホーム上に立ち、目を凝らしていたら遠くから青い車両が向かってくるのが見えた。3両編成のFGTは静かにホームに滑り込んだ。
以前、鉄道運輸機構に取材をした際には、このFGTは山形新幹線などに使われているE3系をベースに開発したとのことだったが、間近で見ると印象がまったく違う。停車中もモーターの低振動が響き、そのリズムはまるで動物が呼吸しているようだった。

4年前に九州新幹線・新八代駅でFGTの新在直通試験の取材をしたことがある。2022年度に開業予定の九州新幹線・長崎ルートは新鳥栖―武雄温泉間が在来線区間となるため、FGTで運行する計画だ。よって、九州で試験を行うのは理にかなう。

では、なぜ四国でも試験走行しているのか。四国4県や経済界がずいぶん前からFGT導入に向けた活動を行っており、2001年にも予讃線で旧型のFGTで走行試験を行っていた。四国での試験走行が将来の導入への布石であると考えれば納得がいく。FGTの旧型車両も九州ではなくJR四国の多度津工場で保管されている。

FGTは10分ほど停車した後、再び坂出に向かって出発した。非常に濃密な時間だった。

四国旅行の帰路、瀬戸大橋を渡った。瀬戸大橋は新幹線も走れる構造となっている。つまり、FGTは瀬戸大橋経由で山陽新幹線と四国の在来線を結ぶ「四国新幹線」となる可能性を秘めているのだ。

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