冬場から春先に向けて、欠かせない家電のひとつといえるのが加湿器だ。エアコンやヒーターなどで室内を暖房すると、どうしても、空気は乾燥してしまう。すると、ウイルスや花粉などは空気中に舞いやすくなってしまうのだ。2017年は、関東地方は例年どおりだが、西日本エリアは例年の2倍の花粉飛散が予測されている。花粉対策にも加湿器は有効だ。
また、乾燥した部屋に長くいると、肌の乾燥も進んでいく。実は、日常的にケアを行う女性と比べて、保湿などを行わない男性の顔の肌のほうが乾燥しやすいといわれている。肌の乾燥が進むと、健康状態が悪く見えたり、かゆみを感じたりと、いいことはひとつもない。
加湿方式は「ハイブリッド方式」がベスト
そこで加湿器の出番だ。湿度約60%をキープすれば、肌の乾燥やウイルスなどの飛散も防ぐことができる。また、湿度が適切なら、暖房温度を高くしなくても室内の快適さも保持できる。冬場の過ごしやすさには、室温と同じぐらいに、湿度コントロールが重要なのだ。
加湿器を選ぶときに重要なのが「加湿方式」だ。また、部屋全体を加湿する方法と、利用者の周辺だけを加湿する方法など、加湿の仕方にもいくつかある。加湿方法の違いとともに、オススメの製品を紹介しよう。
最初に加湿方式について紹介しよう。加湿器の加湿方式は大きく4つに分かれている。ひとつが、濡らしたフィルターに風を当てて加湿する「気化式」だ。ヒーターを使わないため、消費電力が低く、自然に加湿する仕組みなので、加湿しすぎることがない。
そして2つめが「スチーム(ヒーター)式」だ。タンク内の水を加熱して、水蒸気を発生させて加湿する方式。水蒸気により、強力に加湿できるのが特長。構造がシンプルなため、低価格で購入できる製品が多いが、ヒーターで加熱するので消費電力が高いほか、タンク内の水が熱くなるなど安全性には課題がある。気化式同様にフィルターに水を吸わせて、その部分だけを温風で加熱する、温風気化式(スチームファン)タイプも登場している。
3つめが、水に微細な振動を与えることでミスト状にして空気中に噴霧する「超音波式」。水が熱くならないこと、また音が静かで消費電力が低いのが特長。本体構造を小型化できるため、卓上やデザイン性の高いモデルで採用例が多い。
しかし、超音波式にも欠点がある。それがメンテナンスをしっかりする必要があるということだ。超音波式の加湿器では水を加熱することなくミストにして散布する。この水が汚れていると、ミストとともに雑菌をばらまくことにつながるのだ。このため、超音波式の加湿器はよりこまめなメンテナンスが求められる。
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