アイリスオーヤマ、「家電本格参入」の真意 日本の家電は価格が高すぎる
――2015年12月期は残念ながら減収減益で着地した。
前期は、為替レートを1ドル130円と想定していた。当社のメインの工場は中国・大連で、輸入品が3分1を占める。130円を想定して値上げをしたために、シェアを下げてしまった。海外調達比率が大きい企業は、当社を含め値上げをして苦戦した。ただ、今年は値上げしたものについて値戻ししたので、その分シェアは回復してくる。
今期はアイリスグループで売上高3500億円(前期3060億円)くらい。アイリスオーヤマで売上高1260億円(同1060億円)くらいの予定だ。
――為替に応じて国内回帰などはしないのか?
LED照明は大連から一部鳥栖工場に戻している。円高になれば大連の生産を上げるし、逆になれば国内の生産を上げる。そういう意味でいうと、為替に対応する体制は、非常にフレキシブルな仕組みを取っている。
「なるほど」がないと商品開発しない
――前期はアイリスオーヤマは減収減益とはいえ、アイリスグループでは着実に業績を伸ばしている。それはなぜか?
アイリスの場合は「なるほど」がないと商品開発をしない。クリーナーやLED照明もなにかほかとは違う「なるほど」というものがあって、商品化をしている。そこが(他のメーカーと)違うところだ。また、当社の場合は流通の合理化をしている。メーカーベンダー(メーカーと問屋を兼ねている)で直接小売業と取引をやっているので、効率がいい。
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