サムスン3代目の経営手法に「注文」が殺到 韓国の経営学者5人の採点簿は?
化学や防衛事業関連のグループ会社6社を売却。広告代理店も売却に向けて交渉中。今では建設、外食事業も売却説が飛び交っている――。
サムスン電子の創業家3代目である李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が実権を握ってわずか2年で、サムスングループに生じた変化だ。事業構造だけを整備するのではない。最近では、「サムスン電子にスタートアップ文化を導入する」と宣言した。「管理のサムスン」と言われた社風に、自由かつ迅速な組織文化を植え付けるという意味だ。
李副会長が実質的なサムスンの経営を担うようになって丸2年。これまでのリーダーシップを、経営学者らはどのように評価するだろうか。サムスンの経営、あるいは情報技術(IT)産業に精通した経営学者5人に評価してもらった。
経営学者5人の採点簿は?
サムスン式経営を理論で整理した書籍「サムスンウェイ」の共同著者である、ソウル大学経営学科のソン・ジェヨン、イ・ギョンモク両教授、IT経営を専門とするKAIST(旧韓国科学技術院)経営学部のイ・ビョンテ教授、サムスンの「新経営」に詳しいKAISTのチャン・セジン教授、サムスン火災社外取締役を2回務めた延世大学経営学科のシン・ドンヨプ教授らだ。彼らは、事業構造の改編については肯定的な反応を見せたが、組織文化の改善では評価が分かれた。各論に入ると、注文事項が相次いだ。
彼ら経営学者の評価を基に、李在鎔式経営を示す一つのキーワードを選んでみた。それは、「最適の状態」を意味する「オプティマル」(optimal)だ。サムスンの李健煕(イ・ゴンヒ)会長の経営哲学におけるキーワードが「マッハ経営」だとすれば、李副会長の経営哲学は「オプティマル経営」で要約できるという。
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