上司であれ、同僚であれ、どちらかといえば保守的で伝統を重んじるタイプの人には「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します」といくのがいい。先に相手にそのような声がけをされたら、迷わず「おめでとうございます。こちらこそ本年もよろしくお願いいたします」と同じ調子で返しておこう。
一方、相手が「おはよう!」のみのいつも通りの挨拶ならば、それに合わせる。もっとも「おはようございます」だけではタンパクすぎるので、「おはようございます。本年もよろしくお願いします」くらいがちょうどいいだろう。
人は自分と似た人間を好むものだ。丁寧に挨拶したなら相手には、同じように返してほしいし、逆にあっさり短く挨拶したい人は、同じくあっさりした対応を返す人に好感を持つ。
それだけに、逆の返し方をしてしまうと、相手への心象がすこぶる悪くなる可能性がある。「なんだ、あいつは俺が丁寧に挨拶しているのに普通に返しやがって」や「生真面目な新年の挨拶を返してきやがった。俺のことを“常識がない”とでも思っているか?」などと、不必要な心の火種を生むことになりかねない。
ちなみに冠婚葬祭業のAさん(44歳)は、「あけましておめでとう」とは言わず、「本年もよろしくお願いします」とひと言添えるという。「喪中の方もいらっしゃる場合がある。だから、誰が相手でも『おめでとう』は付けず、『おはようございます』にプラスして『本年もよろしくお願いいたします』とさらりとご挨拶するようにしています」(Aさん)。どんな相手に対しても「本年もよろしくお願いします」とひと言添えるスタイルが、汎用性が高そうだ。
また、こうした挨拶は、取引先からの電話やメールなどの返答でも基本的には同じだ。仕事初めのときに取引先から電話がかかってきたら「はい。◯○です。(相手が名乗るのを待って)お世話になっております。本年もよろしくお願いいたします」などと添えることを忘れずにしておきたい。
年賀状の返事で「出さなかった理由」を述べるのはNG
初出社した机の上、あるいはPCに届いている「年賀状」&「新年の挨拶メール」への対応も、「仕事始め」の日における大切な業務である。
すでにこちらが出している相手ならば問題ないが、思わず失念していた場合は、速やかに返信したい。ここで大事なのは、返信の文章でくどくどと「出すのが遅れた言い訳を書かない」ことだ。いうまでもなく年賀状は本来、1月1日に相手方に着いているのがベスト。もらってから返信するのは、やや気が引けるものだ。
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