ここまで、飲み会でバレてしまう、二流の人の人間的欠陥について紹介してきた。それでは、一流の人はどんな飲み会を開催するのか。ここまで述べてきた「二流の欠陥」を反面教師とするのは当然として、追加的な重要ポイントを3点紹介しよう。
「一流の人」は、こんな飲み会をやってる
飲み会でいちばん重要なのは、1にも2にもメンバー選定だ。
とくに各界で活躍している一流の人々が集まる飲み会では、忙しいところ時間を割いて皆が何カ月も前からスケジュールを空けている。
参加人数8人で2時間、1人あたり参加者の時給が5万円と仮定すると、時給5万円×2時間+食事代で、じつに1人あたり実質10万円を超えるコストを払って飲み会に参加しているのだ。
参加している人の時間の価値と機会費用を考えたら、その人が時間とおカネを無駄にしたと思われないよう、機会費用を正当化するほど楽しいか、今後につながる有意義な人選をするのが「一流の幹事」の腕の見せどころである。
次に重要なのが、当然のことながら、お店の選定である。
もちろんおカネに余裕がある人は、アークヒルズなり六本木ヒルズなりの会員制クラブの中にあるレストランで、エクスクルーシブな雰囲気を醸し出すのもいいが、自分が行きつけで、普通の人が知らないような「隠れ家的レストラン」に連れていくことで、参加者に対して追加的な敬意を示すこともできる。
自分にとって大切な店には、自分にとって大切な人しか連れて行きたくないものである。
どの店を選ぶか、どのように準備して参加者をお連れするかというのは、飲み会の参加者に対する、幹事からの「あなたの大切さはこのくらい」という強烈なメッセージになるのだ。
なお、隠れ家の中には「隠れすぎていて参加者が誰もたどり着けない」という恥ずかしいケースもあるので、「隠れすぎた隠れ家」を選んではいけないことは、言うまでもない。
これが最も重要なのだが、飲み会は「お酒を飲む」会であって、「お酒に飲まれる」会ではない。この違いは、自分をあくまでコントロールし、酒の量や雰囲気も完全に掌握できているかどうかである。
「お酒に飲まれる」人は、元来、気が弱くて内向的なのか、はたまた酒の助けがなければ楽しく振る舞えない気の毒な人なのか、とにもかくにも、「この人、何しにきはったんやろ?」といぶかりたくなるほど、別に罰ゲームで負けたわけでもないのに、われ率先して飲みまくる。そして、自己紹介が終わったころには早くもすっかり泥酔モードで、三流エンジン大全開なのだ。
それに対して一流の人ほど、酒を飲みすぎてわれを失い失態をさらすということが決してなく、酔うときも自制心を失わないものである。
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