『生命保険 社医は知っている』(今井夏三・宝島社)という、ある大手生命保険会社の元社医の方による著書には、健康診断で加入お断りとなったり、割増保険料を取られる確率は軽く1割を超え、保険の種類や金額を制限されたり、入院制限がつくケースも加えると4分の1が加入申し込み時の診査で引っかかる、と書かれています。
95年に刊行されていますが、代理店の人たちなどに尋ねると「データを取っているわけではないものの、現状もそれほど大きな違いはないように感じる」と言います。
これまで、一生涯の死亡保障がある「終身保険」には、持病や既往症があっても加入できる商品がありましたが、子育て世代には、保障期間が限定されるために保険料が安くなる「定期保険」のほうが、使い勝手がいいはずです。
「長寿」に備える商品でも注目すべき動きが
万が一ではなく「長寿」に備える商品でも注目すべき動きがありました。日本生命が4月に発売した「ニッセイ長寿生存保険(低解約払戻金型)“Gran Age”」です。
「平均寿命まで生きても損をする個人年金保険」であるかのように伝えた媒体がありましたが、大きな誤解です。貯蓄商品というより、同社のリリースにある「長生きのための新しい保険」という位置づけがふさわしいと思います。
50歳から87歳まで加入できる点がわかりやすいかもしれません。そもそも現役時代に払った保険料が60歳以降の自分に払い戻しされるような商品とは、考え方が違うのです。
売りは、一生涯受け取れる「終身年金」プランを選べることでしょう。特に重要なのは、保険料を払い込む期間中の解約払戻金や死亡払戻金の額を抑えることで、年金支払いに充てるおカネの額を増やす仕組みであることです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら