④スポンサー機能
上司や上層部は「ヒト・モノ・カネ」の権限を持っています。それを自分の仕事に割り当ててくれるスポンサー機能は数ある機能の中でもとても重要です。私が外資系企業のスタッフ部門のリーダーとして働いていた時は、スポンサー機能を使いこなせるかどうかでその一年の仕事の成果が決まってしまうくらいでした。一年間で使って良い予算や人員の獲得は自分の仕事を成功させるうえで死活問題です。自分の仕事がどれだけ上司や会社に貢献できるかを数値で示し、「投資してくれればこれだけのリターンがあります」と訴求できるようにしておきましょう。
⑤謝罪・調整機能
他部門や取引先とトラブルが起きた時に、謝罪や調整を快く引き受けて、丸く収めてくれる上司は本当に頼りになる存在です。この機能を使いこなすには、日頃の良好な関係があってこそ。普段あまり報告をしていないと「いったいどうしてこんなことになったんだ!」と叱責のほうが先になってしまい、トラブルシューティングが迅速にできずますます事態が悪化してしまいます。いざという時に「俺は聞いてない」と梯子を外されたりしないためにも、困ったら相談しておくことで、いざという時に良い働きをしていただきましょう。
⑥師匠機能
上司は仕事の先輩であり、知識、技術、経験など自分には足りないものをたくさん持っている存在です。セミナーや研修などを受けるにはおカネがかかりますが、上司に教えてもらうことは基本的にはタダです。上司は部下の育成を行う責任がありますから、「〇〇部長のようになりたいので、教えてもらえませんか?」と言われれば、断ることも難しいでしょう。今、私は会社に勤めていませんが、今考えるともっといろいろなことを教えてもらっておけばよかったと、いまだに思います。身近な存在だとついその価値を忘れてしまいがちですが、上司の師匠機能はぜひとも活用すべき機能だと思います。あまり見習うべきところがない上司は「反面教師機能」だと思って、こうするとよくないんだな、というノウハウを蓄積しておきましょう。
⑦メンター機能
自分の仕事やキャリアの相談相手としての機能です。キャリアプランの相談をしておくことで、仕事の割り当てや、配属などに考慮してもらうこともできるでしょう。「今の仕事とは違うことがやりたい」など、直属の上司だと相談しにくい場合には、他部門の人にメンター役を頼むことも可能ですが、そういった希望を自分の上司に伝えておくことで望む仕事に近づけることも多いにあります。「自分の希望は上司には言ってはいけないのかと思っている」という人もいますが、すぐに叶うかどうかは別にして、希望を述べておくことで機会を得られる可能性も増えるでしょう。
⑧紹介機能
上司は自分よりも社内外の人脈を多く持っています。自分が今よりも大きな仕事をする場合にはその人脈を紹介してもらうことは多いに役立つでしょう。キーパーソンを紹介してもらうにとどまらず、自分を売り込んでもらえれば、ブランディング機能まで活用することができます。また、人間関係にはさまざまなパワーバランスがありますので、地雷を踏まないように教えてもらうなど紹介機能の高度な使い方もあります。
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