上司は「使い倒す」存在と考えると丁度いい あなたがやりたいことは上司が叶えてくれる

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冒頭の調査のように日本人がとりわけ、良好な関係を築けていない理由としては、上司や上層部は自分がやりたいことをやるために必要な存在だという認識が薄いためです。管理され、制限をかけてくる厄介な存在と捉えているだけで、上司や組織のパワーを生かしきれていないということでもあります。

上司や組織のパワーを生かすためには、上司や上層部がどんな「機能」を持っているのかを知ることから始まります。その機能を使いこなそうという考え方をすれば、上司との意味のない衝突をせずに済むのです。

上司はどんな機能を持っているのか?

上司の機能を一つひとつ見ていきましょう。

①承認機能

他部門の人や社外の人と仕事をする際に必要なのは、「通行手形」です。勝手に物事を進めることは組織に属している以上難しいですし、何かあった時の責任問題にも問われるからです。他の人に仕事を頼む際にも、「これは◯◯部長に話し通してあるから」といえば、断られにくいでしょう。

さらに自分が大きな仕事を成し遂げたい場合には、通行手形よりももっと強い大義名分である「錦の御旗」が必要になります。社長や役員の承認は水戸黄門の「葵の御紋」のような絶大な効果を発揮することもあります。自分が成し遂げたい仕事は誰のどのような承認をもらっておけば、関係者の協力や抵抗勢力を抑えられるのかを考えてみましょう。

②評価機能

部下の評価は上司の大きな機能です。自分をどのように評価してほしいかは、自分からの働きかけ方で変わります。日本人は「頑張っていれば言わなくでも認めてもらえる」と考えがちなのが、上司との良好な関係性を築きにくい理由のひとつです。自分がどんなスキルを持っていて、どんな成果を上げたのかをはっきりと伝えることで、上司に適切な評価をしてもらうことは点数稼ぎではありません。

よく「評価のために報告したりするのは面倒だ。本来の仕事をしたい」ということを言う人もいますが、自分の仕事の価値を認めてもらい自分の権限を広げていくことは、自分と働く部下や後輩、顧客のためにも必要なことです。

③表敬機能

顧客企業や他部門に対して、公式なあいさつをしてもらう機能です。形式だけとなると面倒な気もしますが、日頃から自分ではなかなか言えないようなことを相手に伝える機能と考えると使いこなそうという気も湧いてきませんか?たとえば、自分の実績や日頃の頑張りを自分でアピールするよりも、上司から「いつも御社のためにとかなり頑張っているんですよ」と伝えてもらったほうが嫌味なく、先方との関係もよくなるでしょう。

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