【産業天気図・空運業】先行きは「曇り」模様。国際線ビジネス客が牽引するものの、観光需要や国内線が軟調。燃料高騰も打撃

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予想天気
   08年4~9月  08年10月~09年3月

航空業界は2008年度前後半とも「曇り」模様が続きそうだ。好調な国際線ビジネス客需要が引き続き牽引するが、原油高を背景に航空燃料費が大きく膨らむ見通し。人件費削減など利益捻出に向けた厳しい経営環境を強いられている。
 
 航空燃料の指標となるシンガポールケロシンは1バレル140ドルを超えるなど高水準で推移している。これに対し、航空大手2社の前提は、日本航空<9205>が1バレル110ドル、全日本空輸<9202>が1バレル119ドルと、足元の水準がをはるかに上回っているのが現状だ。実際には08年度分の燃料は、期初までに先物予約でヘッジ率が8割超とほぼ手当て済みのため、足元の原油高が直接影響することは少ない。ただ、前期から高値圏でヘッジ購入しているため、利益圧迫要因になっていることに変わりはない。
 
 航空需要は、国内線が引き続き軟調になるとみられる。新幹線との競合や飽和感が強いことが背景にある。10年に羽田空港に4本目の滑走路完成で発着回数が拡大するまでは軟調傾向が続く見通しだ。ただ、08年度は変調の兆しもある。新規航空会社のスカイマーク<9204>が機長不足を背景に最大商戦期にあたる6~8月の夏季に166便を大量欠航することで、大手2社に乗客が流れる可能性が高い。最近は割安感のあるスカイマークが大手よりも競争優位にあり、料金競争など業界内での乗客奪い合いが激化していただけに、スカイマークの信用失墜で業界競争が一段落する可能性も出てきた。
 
 一方、国際線は各社ともプレジャー路線を廃止し、需要好調なビジネス路線に経営資源を集中してきた効果が発現してくる。ビジネス客用に高単価の上クラス比率を高めており、機材小型化などで全体の搭乗客数が減少しても、搭乗率や単価向上で増勢を維持していくのは必至だ。ただ、プレジャー需要は大きく冷え込む見通し。燃油サーチャージが高騰しており、欧米路線は往復5~6万円程度が別途必要になっていることが需要を減退させている。
【冨岡 耕記者】

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