「焼き肉の注文」今さら聞けない基本中の基本 何をどの順番で頼むのが最適な食べ方なのか

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つまり、カルビ系 → ロース系 → 赤身肉系あるいは、赤身肉系 → ロース系 → カルビ系の順番です。ただ、脂質の少ない順 → 多い順への注文で食べると、量にもよりますが、最後に脂が厳しくなります。塩タンの次には、三角バラから食べて、お肉の違いと脂の違いを楽しんで欲しいものです。カルビ系→ロース系→赤身肉系の塩味から始めるパターンをオーソドックス、反対に赤身肉系→ロース系→カルビ系の塩味から始めるパターンをオーソドックスと反意のヘテロドックスとします。

イデアコーポレーションの山本雅幸営業本部長はこう解説します。

店としては、食べるなら最初は脂物からを想定しているそう

「お店の意見としては、名物の階段盛りに関しては階段の高い位置から、脂質の多い順 → 資質の少ない順番に部位を楽しんで頂けるよう並べています。食べるなら最初は脂物からを想定しております。ただ、お客さんを見ていると、三角バラ → イチボ → ザブトン → クリミ → ミスジと、脂→ 赤身 → 脂 → 赤身と脂の多い部位、少ない部位を交互に食べられるお客さんを見かけます。こういう交互に食べ比べられるお客さんは通だと思いますね。

肉の違い、脂の甘さ、食感の違いを味わうには、交互に食べる方が味の違いがわかりやすく、食感の違いを楽しみながら食べられます。やっぱり、楽しみながら食べるのが通だと思います。三角バラの次に赤身を入れる方が、脂と違いと食感は感じやすい。オーダーでも同様ですが、このような流れを意識してオーダーするほうが通だと思います。肉を単に焼いて食べるより、違いを楽しむことに面白みをもって食べてくれるとうれしいです」

次にタレで、カルビ系 → ロース系 → 赤身肉系。あるいは、赤身肉系 →ロース系、カルビ系。あとはホルモンをどこに注文を入れていくかを考えます。ホルモンミックスをオーダーすると、胃のセンマイ、ミノ、ギアラ、ハチノスが含まれているケースは多い。同じ胃でも資質、食感はバラバラで楽しむことができる。塩物の最後に塩ホルモンを、タレ肉の最後にタレホルモンというパターンもありますし、塩肉とタレ肉を終えてから、まとめてホルモンミックスというパターンもあります。

「ファーストオーダーへの新提案」

ファーストオーダーはタン塩をオーダーされる方が多いです。私もその一人です。今は牛枝肉が高騰しており、タンそのものも需要が高く、高騰しています。一方で、部位の再定義がされ、部位の種類が豊富になってきています。『焼肉革命』によれば、タン塩がメニュー開発された40年前にもファーストオーダーにするべく、理論的な意味はなかったようです。

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