学校における教育は、社会に出るためのいわば「基礎体力」を作るためのもの。なぜ勉強するのかという意義を外部から与えられて行います。これに対し、ビジネスパーソンの「学習」は社会に貢献するために自発的に設定するもの。この両者の感覚のズレから苦戦する人が意外と多いのです。
学校時代と違って、何をどう学ぶかというカリキュラムを自ら設定せねばならないのに、それができないケースが多くあります。そのため、やみくもに本を読んだり、あれこれとセミナーを受講するものの実践につながらず、“セミナージプシー”としてさまよってしまう人も。
それでは、どのようにして学んだことを成果につなげていけばいいでしょうか?以下の4ステップをご紹介します。
学びを稼ぎに変える4つのステップ
多くの場合、ビジネスパーソンの学習の目的は、仕事で成果が出せるレベルになること。その実現には、4つのステップがあると考えています。1.概念の理解、2.具体の理解、3.体系の理解、4.本質の理解です。実際に成果につながるのは3と4の段階です。それぞれのレベルについて野球に例えて見てみましょう。
まず、ステップ1の「概念の理解」。これは単純に「知っている」というレベルです。ルールを知り、キャッチボール、素振り、投球理論、バッティング理論も勉強したけれど、まだ試合では使ったことがないという段階です。
ステップ2の「具体の理解」は、「やったことがある」「試合に出たことがある」というレベル。とりあえずプレイはできるけれど、勉強したことを反復するので精いっぱい。つねに勝てるほど熟練しているかというと微妙です。
この1.概念の理解と2.具体の理解までは、教育でも達成できるレベルとも言えますが、実際に成果を求められるビジネスパーソンとしては、この後に続くステップ3、4が重要になってきます。
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