受験戦争は、親同士の戦争です
何度も繰り返すようですが、放っておいても勉強する子は別ですが、そうでない子の受験勉強は親にかかっている、とわが家の塾のベテラン先生は最初に言われました。このような子は塾に通わせるだけではダメで、親子の2人3脚の質の競争だ、ということです。親の覚悟が必要です。
親が仕事と家庭の両立で忙しいため、言葉だけで将来に向けていかに勉強が大切かを繰り返しても、子供にとっては念仏でしかありません。親が覚悟を持って今の生活スタイル・習慣を変える必要があるようです。
特異な例かもしれませんが、子供の友人の楽歩ちゃんの親御さんを思い出しました。『走れ楽歩ちゃん』という本に詳しいですが、生後すぐの高熱から脳性マヒになりヘルメットが欠かせない歩行と、言語の発声も私では聞き取れないレベルの子でした。
両親と兄姉は一念発起、食事はいつも出前にするなど、すべてを後回しや犠牲にして、この楽歩ちゃんのリハビリに、最初は1日16時間以上、十数年間一致団結して頑張ったのです。数年後には電話での会話で私も聞き取れましたし、リハビリの一貫として英語で歌舞伎の取材をこなすようになり、のちには結婚して2人のお子さんを設けています。家族の覚悟をくくった支援なしではありえないことでした。
先の学生さんのアンケートでも、受験勉強にもっと早く親から誘導してほしかった(なかったから苦労した)、と言う人が何人かおられました。わが家の子たちも、あの時の親子の戦争がなければ、今頃、大ヤケドをしていた、と時々言います。
子供さんのマイペースに親が引っぱられていないで、そして磨けば光る原石にゲームの守りをさせないで、学ぶ喜びを見いだせる環境を構築されることをお勧めします。家庭の事情によって工夫はそれぞれ異なりますが、一例を述べさせていただきました。まずは貴女の覚悟の本気度にかかっていると思います。
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