コンサル界で「セクシー」は最高の褒め言葉だ 「つまらない」といわれる人が見落とす盲点

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「新しい発想」を生み出すことなんてできないとあきらめてしまう前に(写真:Rawpixel / PIXTA)
「来週までに、新しいイベントの企画を考えてくれ」「今月中に、新商品のアイデアを出してほしい」。上司から、突然このような指示をされて頭を抱えてしまった経験はないでしょうか。
モノと情報があふれる中、「新しい発想」を生み出すことなんてできないとあきらめている人も多いかもしれません。そこで、元マッキンゼーのコンサルタントで、『仕事の結果は「はじめる前」に決まっている』の著者である大嶋祥誉氏に、新しい発想を生み出すコツを聞きます。

 

世の中を見渡してみると、製品・サービスは出尽くしてしまっていると言っていいでしょう。まったくのゼロからアイデアを生み出したり、商品開発をしたりといったことはありえない、と言ってもいいでしょう。

しかし、スマートフォンが電話やカメラ、音楽プレーヤーなど個別の商品の組み合わせであるように、ヒット商品のほとんどは、既存のアイデアや情報の組み合わせでできています。

つまり、「新しい発想」には、「天才的なひらめき」よりも、数ある情報の中から、特定の情報をピックアップし、それらをアレンジする「編集力」があればいいのです。これは、新しい切り口や視点を見つけることと言い換えることもできます。

「アイデア」ではなく「切り口」を探す

編集力の高低は、アウトプットの良し悪しを大きく左右します。情報の編集がうまい仕事は、これまでになかった画期的なアイデアや問題解決策となるので、お客様に高い価値をもたらします。

“情報の編集力が高い”アウトプットのことを、以前私が勤めていたマッキンゼー・アンド・カンパニーでは「セクシーだね」と評価していました。ここでいうセクシーというのは、「引きつける力がある」「グッとくる」といった意味合いです。

たとえば、最近、書店のビジネス書のコーナーをのぞくと、「マンガ版ビジネス書」がたくさん並び、なかにはヒットしているものもあります。ビジネス書をマンガで読むというのが今では当たり前になりました。

従来だと「マンガ=娯楽」という発想になりますが、忙しいビジネスパーソンにとっては、効率的にノウハウや教養を学べるマンガ版のビジネス書は、大きな価値をもちます。

マンガは、本と比較すると視覚を通じた情報処理がより速くできるため、マンガで知識をさくっと理解できることは、ビジネスパーソンにとって魅力的な価値となりえます。

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