三越伊勢丹HDと消費の関係を分析する アベノミクスと「一蓮托生」?の百貨店業界

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この理由は、株高によって資産効果が生まれたことで、富裕層が高級品を買っているのです。1ページの「東証1部上場株時価総額」を見ますと、株価が上昇し始めた昨年10月は261兆円、そして今年4月は409兆円ですから、148兆円も増えていますね。これは非常に大きな額です。

これを国民1人当たりの金額に換算しますと、約120万円。つまり、単純計算で国民1人当たりの資産額が120万円増えたことになります。

もちろん、すべての人が株式を持っているわけではありませんから、実際には、資産を持っている人や投資家などの資産が大幅に増えているということです。このように、株や土地などの資産価格が上がり資産額が増えることで消費が伸びることを「資産効果」と呼びます。

この「資産効果」が、百貨店の売上増に貢献しているのだと考えられます。そこで今回は、日本を代表する百貨店、三越伊勢丹ホールディングス(以下、三越伊勢丹HD)の2013年3月期(平成25年3月期)決算を分析してみたいと思います。

三越伊勢丹HDの財務内容を分析する

まず、「損益計算書」から三越伊勢丹HDの収益性について調べてみましょう。「売上高」は、前々期(2011年4月~12年3月)は1兆2399億円、前期(12年4月~13年3月)は1兆2363億円ですから、ほぼ横ばいです。そこから「売上原価(主に販売した商品の仕入れ額)」を差し引いた「売上総利益」は、3477億円から3474億円となっており、こちらも横ばいとなっています三越伊勢丹HDの連結損益計算書12ページを参照

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