面白い人をより面白くする「他愛もない」秘訣
――「モヤさま」はどのように撮影しているのですか。
大まかな場所と、どこに行くかはあらかた決めています。あらかたと言っても、ルートと取材したいなぁというポイントくらい。ただ、さまぁ~ずさんとの打ち合わせは当日の朝になってから。それも10分もないです(笑)。だから、台本はあってないようなものですね。
特に、三村さんは3分くらいすると、寝ているんじゃないかという感じになるんです。目をつぶっていますし(笑)。「今、聞いてます?」と聞くと、「ん?」と。おそらくあんまり聞いていないかもしれませんが、それくらいがちょうどいい。さまぁ~ずはそういうコンビだと思います。
――現場ではどういったことを気にしているんですか。
ロケでは、午前中から日没までずっと一緒にいます。だから、さまぁ~ずが「いい人に囲まれる」ことを意識しています。さまぁ~ずの2人は、照れ屋さんというか、人見知りがひどくて、こっちが緊張してしまうような人たちなので、スタッフには「いい人」を集めて、楽しく過ごしてもらう工夫をしています。
ただ、ロケをやっていると、だいたい1時間ぐらいで皆、静かになるんです。6~7時間ずっと話しているわけではないですから。そうなると、僕の出番です。「ちょっと静かすぎないですか」と声をかける。最近では、さまぁ~ずの2人はツイッターをやっているので、「遅いっすね、打つの。毎分2文字くらいじゃないですか」と話しかける。そうすると、「うるせーな」と返してくれる。そういう他愛もない話をしています。
ずっと話してほしいわけではなく、テンションだけは保っていてほしいんです。こうやって話していると「そろそろ本番です」とアシスタントディレクター(AD)が呼びにきます。くだらない話をしたまま、その空気のまま、本番に入ってもらう。気持ちが一度切れると戻すのが大変ですから、そうならないようにしています。極端な話、ロケバスの中で直前まで話していた無駄話からそのまま収録が始まったりするのです(笑)。
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