女性の晩婚化が急速に進んでいる
「そろそろ子どものことを本気で考えたい……」。
そんな女性たちの間で今、ささやかれているのが「妊活」という言葉だ。妊活とは、妊娠・出産を目指して、婦人科を受診して体のチェックをしたり、妊娠しやすい体づくりのために漢方薬をのむなど、積極的に“授かる”努力をすることをいう。
働く女性たちのための情報サイト「日経ウーマンオンライン」のアンケートでは、「妊活」が2011年の女子的流行語に選ばれた。昨年から今年にかけては、女性誌『FRaU』の別冊『妊活スタートブック』をはじめ、妊活をタイトルに掲げたムック・書籍の出版が相次いだ。
東日本大震災後、家族の絆を見直すムードが高まり、「震災婚」が話題となった2011年。梨花、小雪、SHIHOなど身近な女性タレントたちの妊娠・出産報道も影響しているのか、女性たちの間で“産む”ことへの関心がぐっと高まりつつある。
ところが統計を見ると、そんなムードとは裏腹に、女性の晩婚化が進む一方であることがわかる。
2011年の人口動態統計によると、平均初婚年齢は男性で30.7歳、女性で29.0歳となった。男女とも前年から0.2歳上がり、それぞれ過去最高を記録。今や30代での初婚は珍しくない。かつて、女性の婚期をクリスマスケーキにたとえ、24歳までが適齢期で25歳を過ぎたら価値が大きく下がるとされた時代があったことなど、信じられないほどだ。
2000年から2005年の初婚年齢の上昇率が続くと仮定した総務省の国勢調査報告(右上グラフ参照)では、2025年には男性32.5歳、女性33.0歳と、ついに男女の平均初婚年齢が逆転するとの予測すら出ている。
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