無茶すぎる姑とは「しばしの断絶」を恐れるな 離婚を迫る理不尽な姑は無視せよ!

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確かにお嫁さんの実家近くに息子夫婦が家を構えれば、ある種の寂しさを感じる夫側の親もおられるでしょう。しかし多くの姑はいろいろな事情を理解し、そのような心情は、我慢の中に閉じ込めるものです。それが長く生きた者の忍耐であり理解なのです。

それを理由に姑が豹変して、意地悪になるのは行き過ぎです。ましてその言い分(嫌がらせ)を気遣ってその家の購入を諦めたのに、それでもエスカレートして息子に離婚を迫るなど、言語道断です。そのような人との和解の糸口など、当分はあるとは思えません。

善く生きることが、親孝行・親供養

私は信仰を持っておりませんので、習慣として行う法事も別のとらえ方をしています。普段はお互いに離れて住む遺こされた親きょうだい・親戚が、どんなに忙しくともその日は集い亡き人を忍び、会食し歓談する約束の日なのです。その機会を、亡き人が贈ってくれている日と解釈しています。

法事がなければ疎遠になっていたきょうだいや親戚も、その日があることで繋がりは保たれ、時に楽しむ機会が設けられ、困った時は助け合う絆が育まれていく一族を、数知れず見てきました。

自分が木の枝からできた存在でなく、自分一人の力で今があるのではないことを改めて感じる日でもあります。逆にその法事が無くなった途端、親戚関係まで無に帰した一族もたくさん見てきましたので、法事の日に集う意味の大きさを、私は身を持って感じている者です。

しかし、あなたの姑さんのような心で法事をすることに、習慣としてでも何の意味も見いだせません。よしんば法事の本来の目的である仏になった人の供養だとしても、そんなつまらないことで揉めている人たちが行う法要など、仏様が安らかになれるはずがありません。

あなたの夫君は、親の法事以外は実家に行かないと言っているようですが、その様な姑さんたちが行う法事など、抗議の意味でも出席せず、気になるなら夫婦でお墓詣りに行くほうが、ずっと良い過ごし方のように私は思います。ただしあなたの口から、それを言う必要はありません。あなたもそのくらいの気持ちを持つべきだという意味で、今の不仲の原因が自分にあると、責める必要はありません。

親戚かどなたか人格者に、姑さんたちへの説教を依頼できるくらいです。夫君やあなたが直接何かされても、今は先方はつけ上がるだけで、逆効果です。あなたは夫君の心情を察し、寄り添うだけでいいと思います。絶対夫に恨み言も言ってはいけません。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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