これは秤にかけられない愚問です。水と空気、どちらが大切かと問うようなものです。ある若い妻は、夫がその実家でくつろいだだけで、「息子に戻った。自分の夫としてだけ振る舞う約束だったのに」と夫に抗議し、夫に謝らせるという喧嘩を繰り返しています。
自分の夫であっても、死ぬまで人の子であることに変わりはないのです。夫がその親きょうだいと仲良くしても、それで自分への愛情が減るものではないことに気づいていません。愛情は表現するほど、豊かにあふれるように育まれていくものであることに気づいていません。
美貴様の姑と小姑さんは、反対側の立場でこの視点に欠けている人たちで、とても嫉妬深い人たちです。それ以上に、あなたと離婚しないなら息子とも断絶すると言い出すなど、めちゃくちゃです。自分たちが息子か兄の妻の役割を、少しでも代役できると思っているのでしょうか。
別の女性とでも、あなたの夫は幸せが約束され、あなた以外なら誰とでも自分たちは必ず、うまくいくと考えている節があります。当人同士は仲が良い息子の伴侶を、自分たちが気に入らないと言って離婚を迫る人など、話にならない人たちです。
男性にとって、妻と母のどちらが大事かを問うのはナンセンスと申しましたが、どちらかを選ばなければならない時は妻を選ぶべきなのは当然です。それを理解していない姑さんは気の毒な人ですが、そのような選択を迫ること自体が、そもそも心や知恵がない人と申し上げたいです。
嫁よりしんどいのが姑
私はこの年まで、さまざまな嫁姑関係を見てきましたが、良い姑と評判の高い人も、何も努力せず我慢せず、良い姑である人など、一人もいませんでした。
そして私が学んできたことのひとつは、人生経験が多い姑側の努力や忍耐は、嫁姑関係では欠かせないということでした。お嫁さん側は悪気がなくとも、人生経験が未熟な分、姑に寂しい言葉を浴びせたり振る舞うことがあるものです。その都度それに揚げ足を取って、息子夫婦に怒りをぶつけ、コトを大袈裟にする姑のいる家庭は、必ずうまくいっていません(逆にどうしようもない非協調的なお嫁さんの場合も同じですが)。
お嫁さんの程度の悪さにもよりますが、姑の忍耐力や賢明な教育で、人間的に成長していくお嫁さんはいっぱいいます。逆に、お嫁さんが姑を教育できた例は、本当に少ないです。
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