「就活に行き詰まった」4年生にお勧めの場所 東京しごとセンターや中小企業家同友会

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また、民間の就職サイトがあまり実施していないイベントとして「業界職種勉強会」がある。事務職、営業職といった職種の内容についてレクチャーを受けるだけでなく、実際に企業に勤めている人に質問することが可能だ。

就活生は営業といっても、モノを販売するという漠然としたイメージしか持っていないことが多い。だが、この勉強会に参加すると仕事の様子や必要なスキル、業界ごとの営業スタイルの違いなどを知ることができる。

事務職といっても、総務、人事、経理、営業事務などがあるし、総合職と一般職でも働き方が異なる。この勉強会に参加すれば事務職のリアルな姿がよくわかる。

さらに注目は、グループワークと個別カウンセリングをセットにした全12回の短期集中就活プログラム「就コム!」だ。就職を目指したゼミナールのようなもので定員は10名。同センターには大学の異なる学生や既卒者が集まるので各自が孤立しやすいが、就コムに参加すれば就活生同士で励まし合ったり、情報交換もできるという。

エントリーシート(ES)添削、模擬面接、求人票の読み解き方、プレゼンテーション方法などについての指導もある。面接ではビデオ撮影をしてもらって、それをもとにアドバイスを受けられる。

2015年度に同センターのヤングコーナーを新規利用したのは8700人で、5800人の若者が就職を決めた(既卒含む)。

就活の拠点として活用も

同センターに来ていた多摩地区の大学に通う大学生は「大学のキャリアセンターに行ってから都心の企業を訪問するのは、効率が悪く時間がかかり過ぎる。ここならば自宅から30分程度で来られるし、企業訪問するにも便利」という。

ヤングコーナーのロビーは明るく開放的で、就職関連の資料もそろっている。この学生はカウンセリングを受けたり、説明会に出席したりするだけではなく、就活の拠点としても活用できる。

また別の学生は「7月からインターンシップの相談でキャリセンターに来る3年生が増えてきた。3年生と一緒になると気分がへこむ。ここは大学がバラバラだし、新卒だけでなく就職浪人や既卒の人もいるので気が楽」とのこと。

一方、中小企業を受けたいが、どのように探したらいいかわからないという学生は多い。中小企業庁の調査では国内にある企業のうち99.7%は中小企業。全従業者の70.1%は中小企業に勤務しているのだが、中小企業の情報は多くない。

そこで、活用したいのが就職サイト「Jobway」。運営しているのは中小企業の任意団体である中小企業家同友会だ。

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