「人たらし」豊臣秀吉のスゴすぎる人心掌握術 「上司、部下、敵を懐柔した」秘策はこれだ!
生まれは農民の子ともいわれながら、最後は戦国時代の乱世を征して「天下人」にまで大出世した豊臣秀吉。
長い日本の歴史の中でも「類を見ないほどの大出世」を遂げた男、豊臣秀吉が持っていた「最大の武器」は何だったのか? それは強大な軍隊でもなければ、莫大な経済力でもなく、織田信長や徳川家康でさえその生涯において獲得しえなかった、人をうまく味方につける才能、「人たらし」である。
では、いったい秀吉の「人心掌握術」はどれほどスゴかったのか。何が凡人と違ったのか。その答えは「日本史」を知ることで見えてくる。
「日本史を学び直す最良の書」として、作家の佐藤優氏が外交官時代、肌身離さず持ち歩いていた「伝説の学習参考書」が、全面改訂を経て40年ぶりに『いっきに学び直す日本史 古代・中世・近世 教養編』『いっきに学び直す日本史 近代・現代 実用編』として生まれ変わり、現在、累計15万部のベストセラーになっている。
本記事では、同書の監修を担当し、東邦大学付属東邦中高等学校で長年教鞭をとってきた歴史家の山岸良二氏が「豊臣秀吉の人心掌握術」を解説する。
秀吉の「人たらし」は本当?
「戦国武将の中で、最も『人たらし』だったのは豊臣秀吉だ」
歴史ファンならずとも、秀吉には誰もがこんな印象を抱いています。
数々の歴史小説やドラマでも、彼のことはまず例外なく「稀代の人たらし」として描かれています。「冬の寒い日に、主君である織田信長の草履(ぞうり)を懐で温めた」といった彼の若き日の姿は、よく知られたエピソードでしょう。
ただ、歴史小説やドラマには、物語を面白くするために、少なからず「フィクション」も散りばめられています。実際、この草履の逸話も含めて、「真偽」が定かでない話も多く語り継がれています。
しかし、「豊臣秀吉=人たらし」という点に関しては、歴史的事実や信憑性の高い伝承などを見ても、まず間違いない「事実」だったようです。
では、豊臣秀吉はどれほどまでの「人たらし」だったのか? 彼の「人心掌握術」はいったい何がスゴかったのか? 現代にも応用できる、秀吉流「人心掌握術」という切り口から解説していきましょう。
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