大学生を勉強させる「現実的」な方法

日本の大学生が勉強すれば「日本」が強くなる

先ほどお話しした「ビジネスリーダーシッププログラム」では、普段の授業の活動経過を評価しています。ディスカッションでの発言内容、チームへのかかわり方、プロジェクトの進行過程も評価の対象となります。これはまさに、アメリカの大学流の評価方法と言えるでしょう。

一方、やはり早慶は平均点を超えているのが早稲田の商学部だけと、残念な結果になっています。

調査の目的は、「正のスパイラル」を回すこと

このような調査をした真の目的は、調査結果を公表することで、連載第2回目に紹介した「負のスパイラル」が反転し、「正のスパイラル」になる一助とすることです。
 どういうことかご説明するために、まずは、正のスパイラルが回っている社会では何が起きているのか、見てみましょう。

正のスパイラルが回っている社会では、学生はバイトやサークルだけでなく、授業にも力を入れざるをえなくなります。なぜなら、企業が採用の際に、大学の成績を参考にするようになるからです。そうなると、海外の大学生のように、日本の大学生も大学の勉強に時間をかけるようになりますし、真剣度も増します。

学生が授業にまじめに取り組み出すと、内容や評価がいいかげんな先生の授業は取らなくなります。さらに学生は、どうせ授業に力を入れなくはならないのなら、より質の高い教育を求めるようになります。何を教えてもらえるのか、どのような時間を過ごさせてくれるのか、授業を見る目が厳しくなります。

そうなると、先生も授業の質を高めざるをえなくなります。また、質を高めても学生はそれについてきます。学生と先生が、互いに高い要望を持てるようになってくるわけです。

さて、授業と評価の質が高くなると、企業は大学の成績を信頼できるようになります。採用選考の基準として、たとえば学生の事前選考に利用できるようになるわけです。

次ページ大学生・大学から手をつけてもうまくいかない
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 若者のための経済学
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
  • 内田衛の日々是投資
  • ほしいのは「つかれない家族」
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
人生100年時代の稼ぐ力<br>副業・資格で定年後も長く働こう

人員削減や年金不足問題など、将来収入への不安は募るばかり。会社に依存するのではなく、副業や資格を持つことで長く働くすべを身に付けよう。需要がグンと高まる資格、60代からでも食える仕事など、実践的な情報を満載。