15位の三井物産は、「多様なコーナーが設けられており、トップの経営層から若手社員まで、広く近い距離で交流することができた」「担当者が自身の進路選択も含めて、その企業で働けばどんな仕事ができるかについて熱く語ってくれた」と、役員・社員との交流や仕事の具体的な内容に踏み込んだ点が評価された。
説明の丁寧さと熱意で就活生を惹きつけたのは、25位の一条工務店。「説明会というのは、説明してくれる人事の方の力量が大きいと思う。一条のこだわりを熱を持って語ってくれて引き込まれました。最も印象に残る説明会だった」と、熱意の効果は大きかったようだ。そのほか特徴的だったのは、「私服参加で、社員さんの説明もわかりやすかった」という32位のカゴメや、「圧倒的なカリスマ感」「天才が多いと感じた」と他社と一線を画した39位の電通など。お土産付きは、味の素(32位)、グリコグループ(ランク外)、ヤクルト(ランク外)など食品メーカーに多かった。デンソー(23位)や富士通(41位)では食事が出たとのコメントがあった。
会社説明会の印象が会社のイメージを決める
ここまで印象の良かった会社説明会のコメントを見てきたが、印象がよくない会社説明会も残念ながらある。その理由を見てみよう。
・人が多くて話が聞けなかった。質問ができなかった
・採用ページの内容とまったく同じで、時間の無駄
・興味のある学生とない学生に対する態度が露骨
・人事の話し方が機械的
・社長登壇の説明会だったが、社員でも話せる内容だった
・選考ではないと言いつつ、選考をしている
・社員と話すことができるといった内容の説明会に参加したら、実はリクルーターをつけるかどうかを見極めるための時間で、騙された気分になった
・グループワークが放置状態だった
・質問タイムで社員が会社の悪口を言っていて印象が悪かった
・社員の態度が悪い
・説明した社員から熱意が伝わらなかった
・社員の覇気が全く感じられなかった
・社員の目が死んでいた
就活生にとって会社説明会は、会社の人と接する最初の機会だ。ここでの印象が会社のイメージを決めることになるし、このあとの選考のモチベーションにも影響を与える。だからこそ企業側には、就活生が「参加したが無駄だった」と思うような説明会にはしてほしくはない。しかし実際のところ、人気のある企業ほど説明会に参加する学生も多くなり、会場も広い場所になってしまう。そのため質問がしにくかったり、社員とゆっくり話せる機会が少なくなったりする。
一方の就活生も興味や関心がある会社の説明会に参加するなら、早めに到着して説明が聞きやすい場所を確保するなど、社員と話しやすい条件を自ら手に入れることも重要だ。それでも熱意が感じられず、この会社には来たくないと思うなら、それは縁が無かったということ。心から縁が感じられる会社を見つけて行動しよう。
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