その教室は1年中開いていて、朝10時から夜10時までやっている。年齢や職業とかに関係なく卓を囲むのが新鮮だったな。美容師から質屋のだんなまで、本当にいろんな人がいる。
おカネを賭けないからこそ、「きれいな手」で上がることが目的になる。私はケータイゲームで麻雀のルールを覚えたけれど、実際に卓を囲んだらゲームなんかやれなくなる。ほかの3人の表情を見ながら、「この人、テンパイしたな~」と読むのが面白い。
すごいのは子ども。とにかく1位になることしか考えない。ガンガンくる。当たりが大きいから一緒に打つのが怖いよ(笑)。
麻雀で認知症予防?
――和やかそうだね。
いやいや。賭けなくても白熱するから、「あいつの打ち方は気に入らない」みたいな悪口も当然ある。
でも、初対面の人とも安心して卓を囲めるのが健康麻雀のいいところ。おしゃべりが苦手で、引きこもりぎみのお年寄りでも大丈夫。手も動かすから認知症予防に効果があるんじゃないかな。
教室で教えていると、「どうしてもルールがわからなくて昨日は眠れなかった」なんていうまじめな生徒さんも多い。講座で聞いているときに意味がわかれば忘れてもいいですよ、みんなで遊んでいるうちに自然と覚えるものだから、と答えている。卓を囲んでみて、「役ができた!」とキャッキャと手をたたいて喜んでいるおばあちゃんを見たりすると楽しいよ。
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