その後も子どもの婚約や結婚報告を、事後報告されて「めでたい、めでたい」と喜ぶ親御さんたちを多く見てきました。共通するのは「子どもを信じているから、その決定も尊重する」というものです。
少々、子どもの人を見る目に不安があったとしても、親のほうが"間違いない判断"ができる保証はありません。また、それを子側は納得できるものではありません。
逆に両家が持つ環境が似ていて、親や親族もとてもしっかりし、理解があると評判のたった結婚でも、本人同士が「どうしても離婚」と言えば、それで終わりです。親族の説得で翻る例のほうが圧倒的に少なく、その親族の出番さえない結末がほとんどです。
それよりも本人同士がうまくいっているのに、親きょうだいで揉めることのほうが本末転倒です。
かっての私は、自分の親きょうだいに最低の常識や最小限の敬意さえ払えない伴侶と、夫婦仲はうまくいくという人の心得や愛情自体が問題だと考えていました。しかし、それも小さな問題だと考えるようになりました。
今は、それぞれの結婚観が優先します。多分、多くの人にとって、我慢や妥協のない結婚などありません。結婚する個々人の愛だけでも、調整やストレスは多いものなのです。そんななか、親族との相性など、プラスαか二の次でよいでしょう。
結婚に適正は無関係?
前述しましたように、子どもやきょうだいが信じられない場合の身内はどうするべきかについてですが。確かに弟様は、少し判断が軽い傾向にあり、お身内としてのご心配はお察しします。
しかし世の中、責任感が強く誠実でさえあれば、その人たちの出会いや結婚もうまくいくかといえば、必ずしもそうではないように、逆もまた然りです。私の知人で、とてもハンサムで女性にとてももてる人がいます。彼は仕事が持続せず遊び人で、外見ばかりを気にする軽薄な人物です。
最初の結婚と再婚は、美人で聡明な妻でしたが、子どもがいずれも3歳のときに離婚しています。
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