震災後も変わらなかった日本社会の「異様」 東大卒国際政治学者、三浦瑠麗氏に聞く
総理大臣の名前も分かりませんでした
――理Ⅰ入学後に農学部へ進学しますが、大学院では政治や政策を学びます。
神奈川の県立高校出身なのですが、高校の授業では現在で言う政治経済を学んでいません。総理大臣の名前も分かりませんでしたし、政治学という学問があることも社会科学という分野があることも知りませんでした。
理Ⅰに入学後あまり勉強せず、進学振分け(現在の進学選択)で進学できる学部・学科は少なかったです。地球環境問題について勉強できそうだったので農学部の地域環境工学専修を選びました。が、この専攻は土壌の性質や水利工学など基礎が重要。想像していたような勉強はあまりできませんでした。
進路を考えるため1年留年している時に、ジャーナリストの船橋洋一さんが教えるゼミに参加しました。船橋さんは中国やワシントンで働いたことがあり、政治も経済も語れる国際志向の強い方で、ゼミでは広い世界を見せてくれました。社会科学という大きな海の存在を知り、新しく東大に設置された公共政策学教育部専門職学位課程に1期生として入学しました。政策など実務志向の強いことを学びました。