くら寿司、「シャリコーラ」人気沸騰の舞台裏 甘酒ベースの炭酸飲料は何がスゴイのか

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一時販売休止を受けて、委託先の酒屋は急いでタンクを増設、生産能力を引き上げた。

その結果、8月29日から数量限定で販売を再開。くら寿司は「9月中旬ぐらいから本格的に供給が追いついてくるだろう」としている。今回の生産能力引き上げによって、再び需要に対応できなければ、別の酒屋に追加で製造を委託することも視野に入れているようだ。

実は、シャリコーラを開発するヒントは、今から10年前のできごとにあった。当時、米国の店舗で来店客から、「コカ・コーラを出してほしい」という声があがった。だが、化学調味料や人工甘味料、合成着色料などの添加物を排除した商品を販売するこだわりがあるくら寿司は、他社の炭酸飲料を採用することを見送った経緯がある。

シャリカレーパンもシャリコーラと同時に発売。1個150円(税別)で値段も手ごろだ

そこから10年越しの研究・開発で、炭酸飲料の新商品として今回投入されたシャリコーラは、くら寿司が2013年10月期ころから本格化してきた、サイドメニュー拡充戦略の一翼を担っている。

同時に今回は、シャリ(酢飯)とカレーをパン生地で包み込んだ、「シャリカレーパン」も発売。どちらも回転寿司らしからぬ商品だ。しかも、シャリコーラが180円(税別)、シャリカレーパンが150円(税別)と、販売価格も低めに抑えている。販売効率が悪そうに見えるが、くら寿司はとにかく商品のインパクトを重視する。

ユニークでインパクトのあるサイドメニュー

創業者でもある田中邦彦社長の信念は、「安くておいしいだけでは飽きられる」。業界4位のかっぱ寿司がエリア限定で平日一皿90円の安値キャンペーンを実施するなど、同業他社との競争が激化する中、くら寿司は売上高の3割弱を占めるサイドメニューを拡充。しかも、ユニークでインパクトのある商品を投入することで、他社との差別化を図り、顧客の来店動機を高める狙いだ。

2012年の「7種の魚介醤油らーめん」、2013年の本格派コーヒーなど、次々とサイドメニューを投入してきたくら寿司。中でも最も象徴的な商品となったのが、2015年7月に発売した「シャリカレー」だ。

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