2013年版「CSR総合ランキング」トップ700 “信頼される会社”は1位トヨタ、2位富士フイルム

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2位は昨年トップの富士フイルム(550.0点)。企業統治+社会性は97.9点の4位。財務は272.8点の8位とトヨタを上回ったものの、人材活用は86.1点の38位、環境93.2点の20位で差をつけられ、0.1点差でトップ逆転を許した。

ただ、「ビジネスの利益などよりコンプライアンス優先」とする行動規範、東日本大震災で水や泥をかぶってしまった写真・アルバムの救済支援活動、低価格デジタルカメラを開発し、新興国などに販売するBOP(ベース・オブ・ピラミッド)ビジネスへの挑戦など、幅広い活動は健在。1位トヨタとともに、日本を代表するCSR先進企業であることは間違いなさそうだ。

3位は昨年9位から上昇したNTTドコモ(547.8点)。部門別では人材活用18位、企業統治+社会性34位はまずまずだが、環境は138位と低い。とはいえ、非製造業の環境得点としては上位。さらに財務2位という高い財務力もあり、製造業以外では初のトップ3入りとなった。

業態を生かした環境活動

同社はこうした高財務体質を背景に幅広い活動を実施。災害に強く環境にもやさしい基地局の設置など、携帯会社ならではの環境活動に取り組む等で非製造業としては高い環境得点を獲得した。全国で進める「ドコモの森」作りでは、地域NPOとの連携も進めるなど地域との信頼関係向上にも努めている。

以下、4位ソニー(546.3点)、5位日産自動車(544.9点)、6位富士通(542.2点)、7位東芝(541.9点)、8位デンソー(541.1点)と続く。

今回大きく順位を上げた企業は日産自動車(29位→5位)、NEC(21位→9位)、ブリヂストン(22位→13位)、アイシン精機(26位→14位)、第一三共(48位→22位)、信越化学工業(48位→23位)など。自動車関連の上昇が目立つ。

一方、下げたのはシャープ(5位→15位)、リコー(8位→27位)、ホンダ(10位→29位)、ダイキン工業(15位→34位)など。

財務に足を引っ張られる

シャープは環境得点ではトップだが、財務得点が10点近く下がり、総合トップ10から初めて脱落。経営再建中の同社は宿敵サムスン電子から出資を受けるなど収益力強化は待ったなし。環境技術を含めて地力があることは間違いないが、本業がうまくいかなければ、CSR活動は大きく後退する。今年は正念場といえそうだ。

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