業種トップで入れ替わりがあったのは、繊維製品が帝人から東レ(23位)、石油/ゴム/ガラス・土石が旭硝子からブリヂストン(13位)、機械がダイキン工業から三菱重工業(17位)だけ。各業種とも大手企業がずらりと並ぶ中、NECフィールディング(108位)がサービス業で2年連続トップとなった。
このランキングは財務以外の得点はトップ企業を100点に調整している。近年、この調整前の基礎得点が上位と中位以下で大きく差が開きつつある。日本全体のCSRを考えると中堅企業の底上げも大切だ。トップのトヨタ自動車などの先進企業は、CSR活動の重点領域を定めている。進んだ企業の取り組みを参考に、各社が可能な範囲で行える活動を明確にするのがよいだろう。
トヨタはここ5年でトップ2回、2位3回と上位の常連だ。この強さの理由として挙げられるのが、CSRの軸がしっかりしているということ。同社は8つの項目からなる「ステークホルダーの笑顔のために」であるべき姿・目指すべき姿を示し、これをベースにさまざまなCSR活動を展開している。このため、ここから外れた活動は行わないので、取り組みに一貫性が出てくる。このように軸をしっかり定めるということはCSRでは非常に重要なことだ。
さて、次回以降、人材活用、環境、社会性+企業統治などの部門別ランキング、金融機関、未上場企業を含めた業種別ランキング、CSRと財務の成長性を見る高成長ランキングを順次ご紹介していく予定だ。
(撮影:尾形文繁)
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