営業部女子課のメンバーへの「上司とのメールのやりとりでうれしかった内容を教えてください」というアンケートでも、このようなコメントをいただきました。
「飲み会の幹事を任されたとき。私は食事も場所も気に入ってもらえるようにお店選びにこだわりました。すると『おじさんたちじゃ思いつかないお店のチョイスです。ありがとう』とメールいただきました。うれしかった~。もう一生幹事をやってもいいとさえ思っちゃいました!」
「一生幹事をやってもいい」は大げさではありますが(笑)、この言葉から彼女の大きな喜びと充実感を感じることができます。ほかにも、
「すっごく頑張った仕事で、それなりに結果を出すことができたんです。そしたら上司が、プロジェクトチームに一斉送信で『○○さんのおかげでよいものができた! ありがとう。助かったよ!』ってメールしてくれて、もう涙と鼻水が止まりませんでした。周りには『花粉症』って誤魔化しましたけど」
ほんの一言のねぎらいの言葉が印象を変える
「名指し」で「一斉送信」のメールをした上司は、彼女のことを誇りに思えたのでしょうね。その気持ちがチーム全体に伝染し、「上司も部下一人ひとりを見ていてくれている」と、士気を高めることにもつながりました。そのためにもほんの少しの「ねぎらいの言葉」こそ、その場の空気感を温め感情移入型に変えられる効果を生み出します。
では続いて「ケース2」です。
こちらの女性部下は、基本的にひとりで仕事をしなければならない日頃の営業活動から、孤独感に押しつぶされそうになっています。さてあなたは彼女に対してどのようなメールを送りますか?
上司「難しいなぁ……『お疲れ様。いつもありがとう。助かってるよ!』かな?」
それ、ケース1の「ねぎらいの言葉」を並べただけじゃないですか。マイナス200点!……あ、そこまで落ち込まないでください。もちろん「ねぎらいの言葉」だって大切ですし、それを書けるようになっただけでもかなりの進歩だと思います。
悩みにはどう対処する?
ただ、ここで注目したいのは、彼女が「悩んでいる」という点。「悩んでいる」人には……そうです。「励ましの言葉」ですね。「君ならできる」や「期待してる」または「山より大きな猪は出ん!」などなど……。もしかしたら最後の「猪」は励ましの心が伝わりにくいかも知れませんが(笑)、「ねぎらいの言葉」同様、短くても気持ちが伝わればそれで十分です。体温のある言葉は、部下の心を動かします。
「私が慣れない業務で自信を持てなくなっているとき、『どうした?悩んでいるみたいだけど。君なら今までも困難な壁を乗り越えてきた。知ってるか?〇〇さんがいると、周りのみんなが笑顔になってること。大丈夫!』なんてメールが来て、うれしさのあまり、上司を好きになりかけました(笑)」
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