新日鉄住金が「打倒ポスコ」へ生産体制再編

統合後初の中計発表、高炉や圧延など複数設備休止へ

粗鋼生産量は維持へ

13日午後、都内で開かれた記者会見の一問一答は以下の通り。

――鉄源の生産能力の削減について尋ねたい。君津製鉄所を高炉2基体制へ移行することで、君津製作所と新日鐵住金全体の生産能力はどの程度落とせるのか。また、効率はどのように上がるのか。

友野社長 今回の君津第3高炉の休止は、能力削減だとは思っていない。新日鐵住金の粗鋼生産量は現状を踏襲する。君津製鉄所には3基の高炉がある。そのうち1基を止めて、残りの2基で技術革新や能力向上、安価原料の使用などの対策をとって、量を補う。

効率については、高炉の効率と下工程の効率と両方ある。高炉については効率というより、出銑比でコントロールしていく。1基の高炉の稼働率が何%という考え方ではなくて、1本の高炉をどう使っていくか、という形になるかと思う。高炉は100%動いていても、量を変えられる化学反応容器だと考えてもらえればいい。一方、下工程の圧延工程については稼働率や充足率の考え方がある。今回の統合で、稼働率がミルによっては20%~40%くらいは上がってくると考えてもらえるといい。

――君津製鉄所は1000万トンレベルを維持していくのか。また厚板ミルの鹿島・君津のシフトダウンは3年間シフトダウンした後、場合によっては元に戻すのか。

友野社長 君津製鉄所は現状の粗鋼規模、製品量をほぼ維持する。厚板については、今考えているスパンでは、主力の造船用の厚板が急激に戻ってくることは考えにくく、シフトを落として操業していくことになると思う。ただ、シフトダウンということは設備は残っているし、加熱炉なども移行期間を設ければ再稼働もできるなので、そのときのマーケット状況に応じて対応可能であるという調整の仕方になる。

――全国に高炉がたくさんある中で、君津の第3高炉の休止に至った背景、理由を教えてほしい。

友野社長 君津製鉄所の役割は歴史的に2つある。1つが君津製鉄所内で必要とするものをつくること、もう1つが、会社全体の中間製品を作り、各製鉄所に持って行くことだ。今回、統合を経て、全体のバランスをみれば、君津からほかの製鉄所に持って行く分はそんなに必要ない、ということになった。そこで君津の第3高炉に焦点を当てた。

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