新日鉄住金が「打倒ポスコ」へ生産体制再編 統合後初の中計発表、高炉や圧延など複数設備休止へ

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将来への布石、攻めも守りも

――今回の中計の3年間は守りなのか攻めなのか。どちらかというと守りという位置づけか。

友野社長 「&(両方)」だと考えてもらいたい。

――設備投資の国内外の比率についてはどう考えているか。国内投資でコスト低減以外のものの立ち上げはあるか。

友野社長 国内外比率は決めていないが、国内はほとんど投資、海外は投融資になると思う。国内の設備投資のイメージはコストカットだけではない。コスト低減や将来のための技術開発もある。

――今は足元を固めている時期なのか、成長に向けて動き出しているのか?

友野社長 これも「&」で考えてほしい。製鉄所は24時間回っており、会社も動いている。足元を固めつつ将来への布石を打っている。

――もう少し長い時間軸での将来像をうかがいたい。売上高や規模感で世界一を目指すのか、指標的なものでいくのか。

友野社長 理念はもちろんだが、理念だけで会社は動かない。社内では数字に落として、各部門でそれをシェアしている。環境変化などもいろいろあるだろうから、それらをモニタリングしながら回していく。統合会社となり、オプションは増えたので、今まで以上にモニタリングのスピードを上げ、舵取りのスピードを上げて企業価値を増やしていきたい。

――それが実現したときは粗鋼の需給、世界経済の動向、原料価格などに影響されず、必ず(目標が)達成されるという見方でよいのか。

友野社長 そういう心意気でやっている。

――量は追わないという話だが、アルセロール・ミタルのような規模ではなく、(利益率の高い)ポスコと戦うということか?

友野社長 よその会社のことを考えて経営しているわけではないので、あまりお答えしないほうがいいかと思う。

――国内は下工程をかなり絞って海外は拡充ということだが、国内は数量的にも落として海外へシフトしていくのか、国内は維持で海外が純粋にオンされるイメージなのか。

友野社長 今回のプランは稼働率を上げていくものなので、量を絞るという考え方はほとんどない。

(撮影:田所千代美)

小河 眞与 東洋経済 記者
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