上位進出が目立った医薬
「パルプ・紙/化学」はどうか。2業種でまとめたが上位20社すべて化学。パルプ・紙のトップは総合370位の中央紙器工業(3120点)だった。化学首位は信越化学工業(全体順位16位)。塩ビ、半導体シリコンウエハで世界トップ、好財務ぶりが光った。さらに規模も高得点だった。続くのはドクターシーラボ(19位)で、コラーゲン主成分の新興化粧品メーカー。規模こそ548点と低いが、成長性、収益性、安全性はいずれも900点を上回った。
「医薬品」では、全体順位4位の武田薬品工業の次は、初登場の大塚ホールディングス(同7位)。一般向け機能性食品などのイメージが強いが、抗精神病薬が主力で成長性と安全性が高い。アステラス製薬、第一三共など、国際市場で世界のガリバー企業と伍していかなければならない企業が続く中、沢井製薬(87位)はジェネリック医薬品の有力メーカー。国内の医療費抑制の波に乗って成長性が高得点だった。
「石油・石炭/ゴム/ガラス・土石」はどうだろう。上位3社は各業界のトップ企業が順当に並んだ。ブリヂストン(全体順位25位)はタイヤシェア世界トップ、旭硝子(35位)は建築・自動車ガラスで世界最大級、JXホールディングス(46位)は石油精製で国内断トツだ。いずれも規模の指標は1000点の満点となっている。だが、等方性黒鉛の世界シェアトップの東洋炭素(524位、ガラス・土石)、伝動用ベルトに強みのニッタ(632位、ゴム)などニッチ企業も業種20社に入ってくるのが、日本の製造業の強みだ。
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