政治オタクも感動させた「百合子マジック」

世界のキーパーソンは女性たちになっていた

だから政党を当てにしてはいけない。万年与党は必ず腐敗し、万年野党は必ず堕落する。そのことは、今回の自民党と民進党、2つの東京都連を見ていてよくわかった。石原伸晃氏と松原仁氏が面白いくらいに醜態を重ねてくれたので、小池氏への追い風がどんどん強くなっていった。

今週8月2日、小池百合子氏はめでたく都知事に就任した。290万票の民意が背中についているから、当面怖いものはない。逆に都議会の側は、来年に改選時期を迎えているから無茶はできない。ただし、こういうときに余計なプライドが邪魔をして、冷静な判断ができなくなるのが既成勢力の常というもの。これから先は、都議会のドンとの間でいろいろ香ばしい展開がありそうだ。

「リオで会いましょう」のラブコール

他方、官邸の動きはさすがに素早くて、安倍首相の外遊日程がいつの間にか「リオ五輪開会式出席」から「閉会式出席」に変わっていた。都知事は閉会式に出席して、五輪の旗を受け取らなければいけないので、それに合わせたのであろう。つまりは事態収拾のために「リオで会いましょう」というラブコールが仕込んであるわけだ。

もともと安倍首相のスタンスは、「鳥越じゃなければ誰でもいいよ」であった。したがって、8月21日の閉会式出席後は、小池都知事は帰りのフライトをキャンセルして政府専用機に乗せてもらえばいい。ビジネスクラスよりも経費削減になるじゃないですか。とまあ、こんな百合子マジックを見せつけられた後では、「やっぱり今年は女性の流れかな」との思いを強くした。

6月のBrexit(英国のEU離脱)に伴う混乱は、テリーザ・メイ首相の登場で急速に収まった。これを英国では、フランク・シナトラにちなんで"Going May Way"と呼ぶのだそうだ。アンゲラ・メルケル首相との英独首脳会談も大成功で、欧州の未来は当面この2人の女性が動かしていくのだろう。さらに金融不安が深まるようなら、IMFのクリスティーヌ・ラガルド専務理事の出番となる。いやはや、これではほとんど男の出る幕がない。

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