安倍首相はSNS世代に全く理解がない
有馬:まずは保育園の待機児童問題からお聞きします。蓮舫さんは、「ネット政治」をとても大事にしていますね。待機児童問題の詳しい話は、山尾志桜里さん(民進党・新政調会長)などに譲るとして、ネットでの批判「保育園落ちた日本死ね!!!」から始まった今回の問題への、安倍首相や自民党の対応をどう思われますか。
蓮舫:私が政治に携わるうえで、常に考えていることが二つあります。一つは「日本の明日をよくするには、子供たちのことを考えること」。もう一つは「国会は行政のチェック機関としてお金の使い道を監視する一方、時代に応じた新しい使い方を常に見つけて行く」ということです。
今回の待機児童問題は、その両方にかかわります。すでに参議院予算委員会などで、安倍総理に対しては、昨年秋からの不用意な発言や「子供の貧困」に対する甘い認識も含め、厳しく追及しましたし、今後もその姿勢は変わりません。
この過程で、逆に「民主党は政権時にちゃんと待機児童解消問題に取り組んだのか」という質問も多く寄せられました。一つだけ言わせていただけるなら、民主党時代には「子ども子育て新システム」を作って法改正しましたし、自民党・公明党も含めた3党合意に基づいて消費税増税分から7000億円を子育て予算として出すことを決定しました。さらに安定財源として3000億円を確保、計1兆円を育児支援に充てる決定をしています。
ネットとの関連で言えば、今回の問題では、改めて安倍総理や大半の自民党議員が「SNS世代のコミュニケーションに全く理解がない」ということがハッキリしました。問題を追及した際、安倍総理は「こんなものは誰が書いたかわからない」という態度で切って捨てた。「ブログ自体の『乱暴な言葉』や『匿名性』に反応して突っぱねたわけですが、その後、予算委員会で野次を飛ばした議員も含め、自民党の対応がネット上で大きな批判にさらされたのは、周知のとおりです。
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