安倍首相は憲法での自分の位置づけをわかっていない
有馬:7月の参議院選挙についてのご認識からお聞きします。共産党は「憲法や立憲政治を守る戦い」であることを明確にしていますね。
小池:今度の参議院選挙は、今までの歴史上なかった選挙になるのではないでしょうか。現在は安倍政権が強行して成立させた安保法制によって、憲法が踏みつけられ、無視されている異常事態です。
今までの自民党政権は、憲法の解釈については曲がりなりにも歴代の内閣を尊重してきました。しかし、安倍内閣は強行的に解釈改憲に踏み切り、憲法そのものも変えると言っている。ですから、今回の選挙は「憲法的な秩序を取り戻し『戦争法』を廃止するのか、それとも解釈改憲のうえに明文改憲を積み重ねて名実ともに何の制約もなく戦争ができる状態にするのか」、この大争点に決着をつける選挙といっていいでしょう。
今の政治は、本当にひどいの一言です。野党が憲法の手続きを踏んで国会の開催を要求しても拒否する。典型的なのは、昨年5月の衆議院の特別委員会での辻元清美議員に対する首相の「早く質問しろよ」という野次。国会は国民の代表である国会議員が、行政に問いただす場です。行政の長である首相は、代表たる国会議員の質問に答える最も重い義務があるというのに、安倍首相は自分の置かれた憲法上の立場が全くわかっていない。
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