「安倍政権の問題点」、蓮舫氏がすべて語った 「安倍首相はSNS世代を理解していない」

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有馬:同僚議員さんの中に、「蓮舫さんは『女を前面に出して政治をしたくないんだよ』と語ってくれた人もいるのですが、旧民主党は女性がどうのというだけではなく、自民党と比べて全体的に何か会話しにくいところがあったのではないかと思うんです。しかも、菅直人さん(元首相)なんかは、「光の当たらないところに光を当てるのが政治だ」みたいなことを言っているにもかかわらず、実際に行って率直に話すと、「イラ菅」の異名通り、灰皿投げつけてくる、みたいな。

蓮舫:(苦笑)

有馬:そこへ行くと、自民党は僕のような者にでも、すれ違う時にもお辞儀したりと、とにかくすべてのことにおいて「後ろ指刺されない」ような工夫が最低限ある。ここらへんが自民党のしぶといところなのでは?

蓮舫:確かに自民党の魅力の一つは、人間臭いところですよね。しかし、「温かい政治」は「口利き政治」にもつながりやすい。そこに自民党の古い体質が残っています。行政改革をしていく中で、一部が無機質に近いような状態になっていくように見えるかもしれませんが、それはプロセスが透明化することによって起きていることなので、仕方ない。

ただ、いまおっしゃった「自民党の良い意味での人間臭さ」というのも代替わりして、肩書きと面構えだけを重視するようになった。かなり「一時期の民主党」に似てきましたね。最近、公募議員の「2回生」に相次ぐ不祥事が起きましたが、2件だけではありませんよ。

少し前までは、自民党には器の大きい人が多かった。参議院で言えば、県会議員で経験を長く積んだ後、参議院議員を1期か2期務めて勇退するコースをたどるタイプの議員さんです。そうした方々の中には、私が国会で役所の無駄使いをただす質問をすると、与党側なのに「なんだ、まだそんなことやってるのか」といって、逆に応援の野次を飛ばしてくれたし、役所にもかけあってくれたこともある。

今は全く逆。TPP(環太平洋戦略経済連携協定)関連でもそうですが、役所に「野党には『あの資料を見せるな、使わせるな』と平気でやるし、安倍総理がこわくてものが言えない。自民党で良識のある発言をしているのは、村上誠一郎・衆議院議員くらいです。

では、ひるがえって私たちの側で、そうした懐の深さを持てるかどうか。参議院で言えば、実は輿石さん(東、元幹事長)、北澤さん(俊美、元防衛相)、直嶋さん(正行、元経産相)、江田さん(五月、元参議院議長)などが今回出馬せず、引退します。一気に世代が若返り、党の重要なポストにつくことなどで「勘違いする人」が出ないようにしなければなりません。

『三丁目の夕日』=「過去の残像」を断ち切るしかない

有馬:政治に関する基本的な考え方をお聞きしたので、ここからは今後の日本をどうすればいのか、具体策をお聞きします。自民党の安倍政権(第2次以降)になってから約3年3カ月。この間、ついに日本は人口減少に転じました。景気は多少良くなったかも知れないが、基本的な構造は変わっておらず、将来への不安は残ったまま、という指摘もあります。この国に今、必要なこととは?

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