キムタクはいつまでキムタクと呼ばれるのか? 永遠に終わらない昭和の響き

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「キムタク」式こそ国民的人気者の証?

著者:堀田純司(作家)
(撮影:今井康一)
 
 

昭和6年に「降る雪や 明治は遠くなりにけり」と詠んだのは俳人の中村草田男。一方21世紀の平成の現代、私は「はたして昭和は本当に遠くなったのかどうか」まだ確信が持てません。

確かに日本社会は大きく変わった。バブルが崩壊し、小泉改革も経て、世の中は随分と変容した。しかしどうしようもなく変わらないものもあります。

たとえば、マスコミはいまだに人気タレントを姓と名の頭から取った愛称で呼びたがる。木村拓哉さんを「キムタク」と呼ぶアレです。

このように呼ばれるのが「国民的人気者の証」とは、わかるのですが、しかしこのネーミングセンスは、とてつもなく昭和だと思うのです。

かつて俳優、阪東妻三郎は「バンツマ」と呼ばれました。勝新太郎も「カツシン」と呼ばれたものでした。親しみやすく、味がある。これは日本社会のよき伝統といっていいでしょう。

しかしだからといってこの平成の世に、いまだ浜崎あゆみさんを「ハマアユ」と呼ぶのはいかがなものか。絶対やると思っていましたが、案の定元AKB48の前田敦子さんがマスコミに登場したときも「マエアツ」と呼んでいたものでした。

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