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就職するならコンサル? ベンチャー? 成長スピードが速いのはどちらか

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  • 塩野 誠 経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO
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元来、コンサルタントがバリュー(付加価値)を出すためには、異なるセクターか異なる地域での知見を移動させることが基本でした。

たとえば、IT業界では当たり前のビジネス慣習をアパレル業界に提供したり、日本では当たり前の生産管理手法をインドネシアに導入したりするケースです。そのため、コンサルタントは関与するセクターが固定されると、業界に詳しい人として、ほどほどのバリューは出し続けられるかもしれませんが、新しい付加価値を他のセクターの知見から提供することは少なくなってしまうのです。

どの師匠につくかがすべて

質問者の方のおっしゃる「中小規模のファーム」がどのくらいの人数を指すのかはわかりませんが、大きなファームから独立した数名が経営するブティックはその人たちのキャラクターがすべてです。コンサルタントは「芸人」ですので、お座敷に呼ばれなければ何の意味もありませんし、1円も稼げません。その人たちの志が高ければすばらしいですし、そうでなければあまたある「街の何でもコンサル」と変わりはありません。

また、戦略から実行までを行うためにはある程度の企業規模とハイレベルなスキルが要求されます。小さなファームでは、いくつかのクライアントに戦略から実行まで提供できるチームを張り付けたら、それで稼働は100%となることしょう。そうしたファームで様々なセクターとテーマの経験ができるのでしょうか?

また、クライアントの求める「実行フェーズ」においては、戦略系コンサルタントの苦手とする資本政策・法務・税務といった知識も必要になってきます。たとえば海外進出プロジェクトの実行段階では、海外でジョイントベンチャーを設立したり、M&Aによって進出したりしますが、そこで必要なのは交渉力やリーガルマインドです。戦略系ファームではP/L(損益計算書)の営業利益部分までしか見ませんので、戦略がわかってその先の実行まで行える人材は非常に希有だといえます。

よく学生の方は企画や新規事業をやりたいと言いますが、こうした「事業開発」こそ、既存のビジネスモデルに対する深い知見や幅広い引き出しがなければ、クライアントの期待値を超えるアドバイスはできません。ここでも中小規模のファームであれば新人へのトレーニングはなかなかシステム化されていないので、どの師匠につくかがすべてとなります。

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