今後はスピーキングが最も重視される時代に
これまでの連載では、制度的な話や家庭内での英語教育について述べてきましたが、ここからしばらくは、社会人の皆さん向けに、具体的にどのような努力をすれば、英語が話せるようになるのかを述べていきたいと思います。また、社内での研修を担当される皆さんが、どのような指導や効果測定をしていけば効果が上がるのかについても考えていきたいと思います。
社内での英語力測定というと、まずは思い浮かぶのはTOEICテストです。しかし、経営や人事に携わる皆さんが「TOEICテスト」と呼んでいるのは、TOEICテストの中のリスニング&リーディングのテスト(以下LRテスト:990点満点)の部分です。これはあくまでも受動的な英語力のみを測るテストであり、話す力と書く力に関しては、直接的にはまったく試されません。
今後は、LRテストに、TOEIC スピーキングテスト(200点満点)とTOEICライティングテスト(200点満点)を合わせた、合計1390点満点の尺度で、英語力を測るようになってくると思います。これらは、iBTというインターネットを使った方法で、話す力と書く力を直接試すテストです。世界全体のテストのトレンドとして、英語力の測定は4技能型に移行しつつありますから、遅かれ早かれ、日本での社内の英語力測定も、今のTOEIC LRテスト一辺倒の状態からは変わっていくでしょう。
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