謝っても許されない人が放つ「不愉快なズレ」

許されるための謝罪には6つの条件がある

6月10日の5回目の釈明会見。何度も謝罪会見をしたものの、そもそも、その「謝り方」に問題があったのかもしれません(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

日本人は世界一「謝る」国民である。「職員が悪事を働きました」「不倫しました」「政治資金を流用しました」「夫が悪事を働きました」。テレビをつければ、ほぼ毎日、どこかで誰かが深く頭を下げ、謝罪をし、許しを請うシーンを見かけるだろう。

日本のちまたにあふれかえる、無数の「謝罪」だが、その中でも、「許される謝罪」と「許されない謝罪」が存在する。いったい、境目はどこにあるのか。もちろん、当人の行いの重大さ、悪質性が最も重要な要因であるのだが、決してそれだけがすべてではない。実は「受け入れられる謝罪」には、様々な学術実験で実証された「絶対ルール」がある。今回は、企業不祥事の対応から、取引先、上司、家族との、身近なトラブルまでを、まあるく収める「世にも美しい“謝罪のお作法”」をご紹介しよう。

「効果的な謝罪の構造についての考察」

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日本人は確かによく頭を下げる。東京理科大学の奥村哲史教授らが学生を対象に行った国際研究の実験では、日本人の謝罪回数はアメリカ人の2倍以上、との結果だった。欧米では、謝罪会見の慣習はほとんどないし、自分に責任のない、部下や親族の過失で謝ることもない。

「謝罪は、アメリカでは責任の所在を明らかにするためのものであるのに対し、日本では、反省を表すためのもので、自らがかかわっていない行為に対しても謝るのが特徴的」と奥村教授は分析する。「謝罪は(日本と言う閉鎖的社会の中の)一種の社会的潤滑油」と結論づけている。

筆者は企業の広報をお手伝いする中で、多くのクライシス対応の現場に立ち会い、企業のトップに頭の下げ方、謝り方をアドバイスしてきたが、その対応法は、元新聞記者という視点から得た「経験則」に基づくもので、「長年の刑事の勘」に近いノウハウだった。

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