住み込みのメイドさんを雇う日本人の本音 「メイド大国」シンガポールの事例に学ぶ
Eさん:子どもが「メイドさんに全部片付けてもらえる」と間違って認識しないように気をつけています。もし、子どもが片付けるべきところをメイドさんがやってくれたら、「片付けてくれたよ。お礼を言いなさい」と子どもに注意しています。
――旦那様とメイドさんの関係はいかがですか?
Aさん:メイドさんを雇ってから、何もやらないことが当たり前になってしまいました。子どものしつけも気になるけど、旦那の方もちょっと……。このままでいいのか心配です。
Eさん:夫が家事育児をしなくなったのはわが家もそう。旦那さんに頼る必要がなくなりましたね。急な出張が入っても「いってらっしゃい」と快く見送れるのはあります。正直、メイドさんがいれば、家のことは回っちゃう。
――日本人だからこそ難しいことはありますか?
Aさん:一緒に住むとやっぱり情がわきます。メイドさんのお父さんやお母さんが亡くなったときはお金を包みました。でもそうすることが正しいのかわからなくて、迷いました。
Eさん:知人から聞いた話ですが、あるメイドさんが任期満了の記念に手作りケーキを焼きたいと言い出したらしいんですが、でもそのケーキの中に、なんと宝石を隠していたらしいんです。
すごく信頼していたメイドさんだったそうで、とてもショックを受けていたそうです。日本人だから、こちらがしてあげた分だけ相手からも気持ちが返ってくると思ってしまう。裏切られて最後に傷つくのは自分だから、きちんと線引きをしなきゃと思いますね。
Dさん:すごく難しいけれど、メイドさんはあくまでも「稼ぎに来ている」として認識したほうがいいかもしれないですね。
Cさん:あとは、日本の親族から「メイドさんを雇うなんて」と白い目で見られたことがあります。日本人にはメイド文化が浸透していないので、メイドさんを雇っていること自体をネガティブにとらえられてしまう。
心と時間の「ゆとり」を手に入れた
――メイドさんを雇った一番のメリットはなんだったと思いますか?
Bさん:朝起きたときに、部屋がきれいになっていると気持ちよく1日が迎えられることですね。私は、ご飯を作る、子どもと遊ぶといったゼロからプラスにすることは楽しく感じるけれど、洗濯をする、食器を洗うといったマイナスからゼロに戻すことはストレスを感じる。そういった家事を担ってもらえる存在はありがたいです。
Aさん:家事が好きな人はメイドさんを雇う必要はないかもしれませんね。私は、そこまで家事が好きではないし、それなら外で働くほうがいいと思ったりするので、雇うメリットを感じます。夕食を作ってもらえると、「じゃあ、それまで遊ぼっか」と子どもとのんびり遊んであげられる時間を持てるのがいいですね。
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