13年はアメリカ経済復活元年になる ぐっちーさんが読むアメリカ

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民間雇用者数像はすでに「リーマン前」上回る

その雇用統計も良く見ると、実はそれほど悪くはないのです。この数字をみてどう思われるか?

実は、おととしの2011年からすでに民間雇用者数は200万人近いレベルに回復しており、これは08年のリーマンショック前の06年より、よほどいい数字なのです。

問題点は一目瞭然で、パブリック、つまり州政府を中心とした公的セクターの年間約30万人の雇用が吹っ飛んでしまい、さらに激しくリストラしていたために民間雇用分を食っていたという姿です。

つまりオバマ大統領にしてみると、民間雇用を増やすことには成功しているのだから、あとは公的部門のリストラさえ終わってくれれば雇用問題は解決できるということになります。

それはある意味で正しく、カリフォルニアに端を発した州政府破たん問題も一服していますし、一方で赤字削減の一環として公立大学の学費を引き上げために、学費倒産という社会問題まで生み出し、賛否は両論ですが、経済収支が合い始めているのは確かです。

こうしてみるとアメリカの民間セクターと言うのは、これだけひどいリーマンショックの後でも順調に拡大していたわけで、その底力はおそるべし、というべきでしょう。

これに住宅セクター雇用、公的雇用削減の終了が加われば鬼に金棒、ひょっとすると雇用状況は急反発するかもしれません。

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