誤解だらけの生前贈与

必ずもめる相続税の話(1)

税理士の福田真弓と申します。このたび『必ずもめる相続税の話』(小社刊)を出版しました。以前に書いた『必ずもめる相続の話』の姉妹本です。最新刊は、タイトルからすると「相続税の本」のようですが、実は少し違います。

遺言書作成や節税対策を行う前に、まず基本を知ろう

国税庁によれば、相続税の申告財産のなかで一番割合が多いのは「土地」であり、申告後の税務調査で申告もれを最も多く指摘されているのは、「現金・預貯金」です。

今後、相続税の増税が懸念されるなか、遺言書の作成や相続税の節税対策を行うより前に、まずはこの「現金・預貯金」と「土地」について、知っておくべきこと、やるべきことがいろいろあります。それらの重要なポイントをしっかりと押さえていただくために、本書を執筆しました。

このコーナーでは、今回から三回連続で、本書の要点を取り上げます。

 第1回は、そのうちの「お金」についてです。

相続税の増税に備えて、「贈与」を行う方が増えています。生前に家族に預貯金などの贈与を行い、相続税のかかる財産を減らすのが、いちばん確実で効果的な相続税対策だからです。

とはいえ、税理士である私が見る限り、「あげたつもり」なのに「あげたことになっていない」ということが多くあります。その場合、税務署は生前に「贈与があった」とは認めずに、亡くなった人の財産であるとして、相続税を課す可能性が高いのです。これでは何の相続税対策にもなりません。

次ページ贈与したつもりなのに、贈与でないとみなされる!?
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 起業家的音楽家
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 礒部公一のプロ野球徹底解説!
  • 森口将之の自動車デザイン考
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
海外進出、そして株式上場へ<br>新日本プロレスの復活と野望

どん底の2000年代を経て鮮やかなV字回復を果たしたプロレス界の雄。キャラクターの異なるスター選手を複数抱え、観客の4割は女性だ。外国人経営者の下、動画配信や海外興行など攻めの姿勢を見せる。株式上場も視野に入ってきた。