お墓の値段を考える--東京都内で平均300万円! 高い買い物だから慎重に
人が死亡した際、葬式と並んでもう1つ、おカネがかかるのが墓だ。
墓の基本的な価格は、「永代使用料」と「墓石費用」の合計である。永代使用料とは、墓所(区画)の使用権料であり、墓石費用は石代や工事費になる。葬儀や仏壇などの業界向けに営業支援・コンサルティングを手掛ける鎌倉新書(東京都中央区、清水祐孝社長)によれば、墓の価格は最も高い東京都で平均315万円。立地が大きく影響することから、地域による差が激しく、広島県などでは200万円台を下回っている。
たとえば、都内一等地にある、「都営青山霊園」(港区南青山)。かの大久保利通や吉田茂らも眠る日本有数の名門墓地で、現在は約12万体が埋葬されている。2012年度は7月1日から募集するが、一般埋蔵施設(49区画)は、永代使用料が436万円(1.6平方メートル)~967万円(3.6平方メートル)。墓石が和型高級タイプで226万円と高額だ。
このうえに、墓は通常、購入してからも、参道設備や水道設備のメンテナンスとして、年数千円の「管理費」がかかる。さらに、墓石への彫刻のうち、戒名は数万円の追加費用が発生するなど、これらも積み上げていけば、馬鹿にならない金額だ。
現地で話し合い、納得することが何より重要
ではどうしたら墓を適切に選べるのか。むろん、地方ではいまだ「檀家」制度で寺との密接な関係が残っており、先祖代々の墓に入るなら、あえて行動する必要はない。が、都市化・核家族化が進んだ昨今、改めて墓を探しようにも、初めてなら戸惑うのが現実だ。
墓地には、大きく分けて、公営、民営、寺院による墓地がある。価格や募集状況、宗旨数派を問う問わないなどで、それぞれ一長一短があり、どれが最適とは言い切れない。
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