――ジョークはどんなジョークを言うのですか?
スハルトさん:一般的には仕事についてのジョークが多く、宗教や上司について、他の民族についてなどの話題は避けます。人を傷つけるような内容のものはもちろんダメです。
地位を知るため、立ち入った質問をすることも
――インドネシアの人は初対面でも出身や年齢、学歴、家族構成、収入など、とても個人的な質問をするとか?
スハルトさん:はい、それも上下関係と関係しています。その人がどういう地位の人かを知らなければいけないので、かなり個人的なことを聞きます。いろいろなところで間接的な文化なのに、そこだけは直接的なのです。それは相手のステータスを知って、敬意を払うためだと思って答えてください。
――インドネシアの方はとても迷信深いとも聞きます。以前は病気になっても病院に行くのではなく、ドゥクンという祈禱師によって治すこともあったそうですね。
スハルトさん:はい。もちろん、最近は医学が発達しているので病院に行きますし、漢方のようなもので治療することもあります。地方の一部では、まだドゥクンにかかるところもあるようですが、インドネシアの人口の半分が若い世代ですから、そのような習慣はなくなってきています。
ですが、迷信深いところがビジネスにも現れていることがあります。たとえば、ジャワの人は独自のカレンダーを持っています。結婚するときは、2人の誕生日からいちばん結婚に適した日を選び、結婚します。
それと同じように新しくビジネスを始めたり、オフィスを変えるときなども時期を考えます。必ずではありませんが、契約を結ぶ日も選ぶため、契約がすぐ行えず、待たなくてはいけないときもあります。
――そこでもゴムのように柔軟でなくてはいけないのですね。迷信に関連して、行ってはいけないしぐさや習慣などはありますか?
スハルトさん:迷信ではありませんが、頭を触ることです。頭は神聖な場所なので、触ったりたたいたりしてはいけません。それと女性を触ること。イスラムの世界では異性同士で、握手など触ることはしません。
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