デキない人は「住む場所」へのこだわりがない それは収入や仕事の結果とも直結する

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速水:僕は基本的に“人嫌い”なタチだし、一人で飲むほうが好きだから、中川さんの姿勢は感心するしかない。最近、ちょっと意識を変えて、後輩たちを誘って飲んだりもするようになったけど、なんか楽しめないというか、「やっぱり一人で飲むほうが気楽だわ」と思うことが多いもの。

環境を変えれば自分を縛る決めつけから解放される

中川:そういえば『東京どこに住む?』のなかで、速水さんが交通量の多いところに引っ越して、暮らし始めた途端に人生が上向いた、みたいな話が出てくるじゃないですか。

速水:ええ。

中川:あれ、オレもまったく同じなんですよ。2007年ごろ、オレは池ノ上っていうドヨーンとした街に住んでいたんです。池ノ上というくらいだから、おそらく昔は湿地帯か何かだったと思うんだけど、そこのなかでも、すごく道が狭いうっそうとした場所に住んでいたんです。そこでろくなことがなかった。まあ、池ノ上自体は下北沢にもほど近い、高級住宅街もあるような土地で、決して悪いところではないのだけど、オレにとってはドヨーンとした記憶とともにあるので。

速水:それって時期的にいうと、中川さんが初めての自署『OJTでいこう!』を出したころ?

中川:いや、それは2004年の刊行だから、その後の話。

速水:少し脱線するけど、僕と中川さんが初めて会ったのって、『OJTでいこう!』の著者インタビューだったんですよね。

中川:そうそう。あのとき、池ノ上への引っ越しを目前に控えていて家の中がグチャグチャだったから、駒場野公園で蚊取線香を焚きながらインタビューを受けたんですよ。

速水:当時は僕もあの辺りに住んでいて、「ご近所さんで、同い年で、同じフリーライターなんですね~」なんて話し込んだ記憶がある。「オレが描いたカエルのプリントされたTシャツを作りすぎちゃって、売れなくて困っている」とか話していたよね(笑)。

中川:そうでしたね。で、その直後に池ノ上へ、当時同棲をしていた彼女と一緒に引っ越したんです。そこで3年ほど暮らしたところで、彼女が自殺してしまった。

速水:はい。

中川:それで、今も暮らしている代々木八幡に引っ越したのですが、友人から「中川、とにかく引っ越せ」と強く言われたのがきっかけなんです。友人いわく「自分の住んでいる代々木八幡は、実は代々木八幡宮と明治神宮から良い“気”が流れてくる場所なんだ。さらに、井の頭通りと山手通りという、都心の大動脈ともいえる幹線道路も通っていて、それも良い“気”を運んでくれる」と。

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