デキない人は「住む場所」へのこだわりがない それは収入や仕事の結果とも直結する
速水:冷蔵庫の温度は決められたとおりになっていると。
中川:そう。仕方ないので、オレはわざわざ遠いところにある店までビールを買いに行っていたんです。あるいは飲みたくなる時間を事前に察知して、1時間前にそのコンビニでビールを買い、家で冷やしてから飲んだりしていた。
速水:執念を感じますね。
中川:そりゃそうですよ。ぬるいビールなんて飲みたくないし。でも、今は冷たいビールがそのスーパーで売っています。オレはビールを14時から飲み始めることが多いのですが、それを踏まえると、以前は12時台にコンビニへ買いに行かなければならなかった。そのタイミングって、高校生がたむろしていて、混んでいるんですよ。そのなかでイライラしながらレジに並んで、ヒーコラ言いながらビールを買って戻り、家の冷蔵庫で冷やす必要があったんです。でも今は、13時55分くらいにそのスーパーに行けば……。
速水:14時には冷えたビールが飲める(笑)。
中川:そうそう。毎日、少なくとも10分くらいは時間をセーブできているんです。大量の高校生がいるなかで並ばなくて済むと。その10分って、けっこうデカいわけですよ。
速水:幸せなんですね?
中川:はい。
速水:アハハハ。
中川:そんなことでも、気持ちって変わるんですよ。
幸せと思えるかどうかの基準はいろいろ
速水:それって、まさに中川流の節約思想だよね。幸せと思えるかどうかの基準っていろいろあります。それこそ高級車でなければ満足できないと思い込んでしまうと、そこからさらなる満足感を得るには、より高価な高級車を手に入れないと納得できない。そういうこだわりってものすごくコストがかかるわけだけど、今の中川さんの話でいうと、歩く時間が5分短縮されたとか、並ばなくて済むから10分ほど節約できたとか、その程度のコストカットで大きな幸せを感じることができる。
中川:ビールの温度が2度低いとかね。そんなセコい話なんですよ(笑)。
速水:なんでそこまでセコくいられるんだろうって気もする(笑)。それはそれで、特殊な才能かもしれないけど。
(構成:漆原直行、撮影:今井 康一)
(近日配信予定の後編に続きます)
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