デキない人は「住む場所」へのこだわりがない それは収入や仕事の結果とも直結する

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速水健朗氏

速水:収入を上げることは、つねに意識しているんですか?

中川:してますね。

速水:それは住む場所とも関係している?

中川:はい。理由は単純で、飲み会がカネを生んでくれるから。飲み会に参加しやすい場所、終電を気にせず飲んでいられる場所に住むことで、仕事を獲得できる。飲みの席の雑談から企画が生まれて仕事に発展したり、「この仕事、誰に頼もうかな」と考えている人が、たまたま目の前にいるオレに「そういえば、こんな案件があるんだけどさ。中川さん、できる?」なんて振ってくれたり、飲み会がきっかけで仕事を得た例は数えきれません。

それに、飲み会でビールをガブ飲みしているだけなのに、「コイツは付き合いがいい」「呼べばすぐに来てくれる」と好意的にとらえて、仕事でも信頼してくれる人が多い。だからオレは、飲みの誘いはできるだけ断らないんです。

仕事に関わるコミュニケーションにコストをかける

速水:普通は、飲み会で仕事を得ているなんて3流の仕事人っぽいけど、そうではなく、実は呼ばれてすぐに打ち合わせて意思疎通ができるみたいなことも仕事のうちだというのはわかります。

中川:ですね。お客さんの都合に合わせる意味でも、渋谷エリアに暮らすのが正しいと思ってます。たとえば、渋谷界隈にはサイバーエージェントとか、その関係会社がたくさん存在しています。それ以外にも、LINEといったIT関係の企業が数多い。彼らは激務なので、飲み会をするのも21時を過ぎてからなんてことが普通にある。

そんな飲み会に、住まいが遠くて、終電を気にしなきゃいけないような人をわざわざ誘わないでしょう。でも、オレの場合は「中川さんは渋谷から歩いて帰れるから、終電を気にせず飲めるよね」と彼らも気軽に誘えるわけです。サイバーエージェントには勤務しているオフィスの最寄り駅から各線2駅以内に住んでいる正社員に家賃を補助する「2駅ルール」があるから、彼らも近くに住んでいることが多いし。

速水:なるほど。この話だけでも、中川さんがいかに仕事に関わるコミュニケーションにコストをかけているかがわかりますよね。その結果、より多くの仕事を得て、収入アップを実現している。取引先との酒席以外にも、年下の編集者やライターといった後輩にご馳走したり、同世代の仲間と飲んだりするのも積極的じゃないですか?

中川:そうですね。

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