など、アイデアも山ほど出してきてくれた。しかも、ほとんど報酬はない。いわゆる“プロボノ”だ。一流の仕事を無償で提供してくれたのは、本当にありがたかった。
前回書いたように、当時、僕らはまさに“犬も歩けば棒に当たりまくる”という感じで動き回っていた。
「ヤフーでしかできないような、継続した支援をしたい」。プロモーション担当だった僕が、そう願いつつ動いていたから、きっと、その道のプロがどんどん集まり、知り合うことができたのだと思う。
当時、東北には、魅力的な商品はあるものの、ECやプロモーションの手立てが比較的乏しいと感じていた。それが、すご腕の人々との出会いによって、解消できる状態になりつつあった。
こうしてあらゆる人の手と知恵を借りて、企画、商品、プロモーションが整った。そして2011年12月14日、ついに「復興デパートメント」はオープンした。
被災地の生産者、それを支える若い力、ヤフー社内のたくさんの支援。これらの集大成がようやく形になった、その嬉しさは隠しきれなかった。
ただ以前から、宮坂に言われていた言葉を忘れたわけではなかった。
「企画やサイトは立ち上げただけじゃ意味がない。そこに成果を感じてはいけない」
石巻と南相馬の商品、約40品目がそろったが、商品サイトとしては少なめだった。勝負はこれからだと感じていた。
そしてこの直後、思わぬ事件(?)が、僕らに降りかかることになる。(次回に続く)
(構成:渡部 由美子)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら